名古屋は「雪に弱い」——降雪量ではなく備えの薄さの問題
名古屋は太平洋側気候にあたり、日本海側や内陸の雪国と比べて降雪の頻度も量も少ない。だからこそ、まれに積雪があると街全体が混乱しやすい。雪の量そのものより、スタッドレスタイヤの普及率や除雪態勢が雪国ほど整っていないという「備えの薄さ」が影響していると考えられる。普段は雪と無縁な幹線道路や橋の上が、少しの積雪や凍結でも滑りやすくなることは、頭に入れておいたほうがいい。
台風接近——「計画運休」を前提に動きの変化を読む
台風が接近すると、鉄道各社が事前に運転を取りやめる「計画運休」を実施することがある。ここで重要なのは、運休が発表された瞬間から、実際に風雨のピークが来る前に街の動きが変わり始めるということだ。電車が止まると分かった時点で、予定を早めに切り上げる人、逆に足を確保しようと動く人が出てくる。天気予報の雨雲や風速だけでなく、鉄道各社の運行情報を早めに確認しておく習慣が、台風の日には特に効いてくる。
雨の日との決定的な違い
雨の日の記事では、勝負は「降り始めの数分」だと書いた。雪と台風はタイムスケールがまるで違う。雨が数分から数十分単位の歪みなのに対して、雪と台風は数時間から丸一日単位で需要の総量そのものが変わる。そして何より、「稼ぐためにどう動くか」を考える前に、「そもそも安全に走れるか」という判断が先に立つ。この優先順位の違いが、雨の日との一番大きな差だと思っている。
安全を優先した判断が、結局は自分を守る
視界が悪いほどの雪、横風が強い台風の中を無理に走ることは、事故のリスクを大きく引き上げる。判断に迷ったら、速度を落とす、無理な区間を避ける、状況次第では乗務そのものを見合わせるという選択肢も持っておきたい。稼ぐことより先に、自分と乗せているお客様の安全を優先する——当たり前のようでいて、悪天候の中では忘れがちな原則だ。
「動ける乗務員」が少ない日ほど、需要と供給の比は変わる
これまでの記事で繰り返してきた「客と空車の比」という原則は、悪天候の日にも当てはまる。荒天時は出庫を控える車両が増えるため、動いている車の割合は普段より少なくなりやすい。ただし、これは無理に稼働することを勧める趣旨ではまったくない。安全に走れると自分で判断できる範囲内でのみ、需要と供給の比が変わるという事実がある、という程度の話として受け取ってほしい。判断に迷う状況なら、休む選択のほうが正しいことのほうが多い。
読みを道具に任せるという選択肢
雪の予報、台風の進路、鉄道各社の計画運休の情報——これらを乗務中にいちいち別のアプリで調べ直すのは現実的ではない。俺が作っている「今どこ行く?」は、気象データを取り込んで地図の点数に反映するようにしている。ただし荒天時の最終判断は、道具ではなく自分自身の目と経験でしてほしい。地図はあくまで参考材料の一つだ。
※ 一般的な考え方の目安であり、安全な走行や収入を保証するものではありません。荒天時の運行可否は所属先の指示・自身の判断を優先してください。
天候の変化は、地図が先に教えてくれます
「今どこ行く?」は名古屋交通圏専用のタクシー攻略アプリ。天候・運行情報・催事を自動で点数に反映し、いまこの瞬間の狙い目を地図で表示。登録不要・無料で今夜から使えます。友だち招待で、送った側も使った側もPro機能が30日無料。
無料でアプリを開く →02:雨の日のタクシー——勝負は本降りじゃなく「降り始め」
03:名古屋駅の付け待ち——太閤通口と桜通口、性格の違いで使い分ける
04:名古屋のタクシー新人が、最初の1ヶ月にやるべきこと
05:隔日勤務とは何か——名古屋のタクシー乗務員の1サイクル
06:栄・錦三丁目、深夜の「閉店の波」の読み方
07:バンテリンドーム ナゴヤ、終了直後の動き方
08:IGアリーナ、名古屋城そばの新アリーナで何が変わるか
09:金山駅、名古屋随一の乗り換えターミナルでの動き方
10:大曽根、乗り換えハブの裏動線と日常需要
11:セントレアへのロングと、帰りの回送の考え方
12:名古屋のタクシー、深夜早朝割増と迎車料金の考え方
13:雪・台風の日の名古屋、雨とは違う備え方(この記事)