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税理士の年収の中央値、国の統計の月給は43.4万円で平均より約10万円低い

税理士の年収の中央値、国の統計の月給は43.4万円で平均より約10万円低い
2026-10-21 公開・2026-11-06 更新

この記事の要点

  • 税理士の年収の中央値を知る手がかりは、国の賃金の統計に載っている月給の真ん中(中位数)です。公認会計士と合わせた区分で、残業代を除いた月給は43.41万円、12倍すると賞与を除いて約521万円(43.41万円×12)です。
  • 同じ区分の平均は53.37万円で、真ん中の人より9.96万円高くなっています。平均の月給と賞与から作った年収の目安は、約811万円です(571.3千円×12+1252.5千円)。これは平均から作った数字で、真ん中の人の年収ではありません。
  • 自分の残業代を除いた月給を、5つの位置と比べます。下から10%は28.93万円、90%は77.65万円です。数字は10人以上を雇う会社に勤める人のもので、開業の税理士は入っていません。
この記事の目次(6)
  1. 税理士の年収の中央値は、どの表のどの数字で分かるか
  2. データで見る税理士の月給の分布と平均
  3. よくある質問
  4. 研究で分かっていること
  5. 次に読む
  6. 出典

税理士の年収の中央値は、どの表のどの数字で分かるか

言葉を 2 つだけ先に書きます。所定内給与額は、残業代などを除いた毎月の給与(税を引く前)です。中位数は、低い順に並べた真ん中の人の額です。

真ん中の人の月給は、残業代を除いて43.41万円です。ボーナス(賞与)は入っておらず、12倍しても約521万円で、賞与を含めた「年収の中央値」は国の表にはありません。もとの数字は、厚生労働省の賃金構造基本統計調査(令和7年)の第17表にあります。「公認会計士,税理士」の月の所定内給与額の中位数434.1千円で、12倍すると5209.2千円です。

同じ区分の所定内給与額の平均は533.7千円(53.37万円)です。中位数より99.6千円(9.96万円)高く出ています。平均は、真ん中の人より2割ほど高いということです。

この数字には2つの前提があります。1つは、公認会計士と分けずに集計した数字であることです。もう1つは、10人以上を雇う民営の事業所に勤める人だけを数えていて、開業の税理士は入っていないことです。

公認会計士,税理士の月の所定内給与額は、中位数が434.1千円、平均が533.7千円で、差は99.6千円、平均は中位数の1.23倍であることを示す図
月給の真ん中と平均の差

自分の月給の位置を見る早見表

使い方: 自分の残業代を除いた月給(額面)を、左の列の額と比べます。この表は、10人以上を雇う事業所に勤める人の数字です。10人未満の事務所の人は入っていないので、下の求人の年収とあわせて見ます。

月の所定内給与額 12倍の目安(賞与なし) 位置 読み方
28.93万円 約347万円 下から10% これより低い人が全体の1割
34.43万円 約413万円 下から25% これより低い人が全体の4分の1
43.41万円 約521万円 真ん中(50%) これより低い人と高い人が半分ずつ
59.33万円 約712万円 下から75% これより高い人が全体の4分の1
77.65万円 約932万円 下から90% これより高い人が全体の1割

小さな会社に勤める人も、この表の中心です

この区分の約2万6,640人のうち、10〜99人の会社に勤める人が約1万4,390人(54.0%)です。会社の大きさ(企業規模)ごとの平均は次のとおりです(第1表)。真ん中(中位数)は、大きさごとには出ていません。

会社の大きさ 平均年齢 残業代を除いた月給の平均 年間の賞与など(平均)
10〜99人 46.4歳 56.44万円 94.01万円
100〜999人 39.1歳 52.85万円 145.29万円
1,000人以上 35.5歳 47.14万円 176.22万円

小さな会社ほど月給の平均は高く、賞与の平均は低く出ています。10人未満の事務所の人は、この調査に入っていません。

表を見た後の次の一歩:ほかの事務所ならいくら出るか

ヒュープロの公式の求人一覧は、職種を「税務・税理士」で絞ると、社名・条件・年収・勤務地のカードが並びます。求人の年収と比べる時は、早見表の「12倍の目安」の列が目安です(賞与は入りません)。2026年10月23日の「経理」と「税務・税理士」の一覧には、次のような求人がありました。

会社と求人 年収 勤務地
笘原拓人税理士事務所〔税理士サポート事務〕 298〜392万円 愛知県名古屋市中区
税理士法人さくら共同会計事務所〔税務スタッフ〕 300〜400万円 神奈川県横浜市中区
株式会社理想実業〔税理士〕 800〜1,000万円 大阪府大阪市北区

「税務・税理士」の求人を、年収と勤務地で並べて見る(ヒュープロ)

税理士に仕事を頼む側の人へ(紹介の受け方の記事)

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データで見る税理士の月給の分布と平均

ここからは、表の数字をもう少しくわしく見ます。

年齢・勤続と、男女の差

表の人たちは、平均年齢42.2歳、平均の勤続年数8.5年です。

区分 残業代を除いた月給の真ん中
男性 45.53万円
女性 36.79万円

女性の真ん中は、男性の約8割です。差が出る理由を調べた研究は、下の「研究で分かっていること」にあります。

上と下の差(2.68倍)と、ほかの職種との比べを見る

上の早見表のとおり、下から10%と90%の境目の人では、差が2.68倍(776.5÷289.3)あります。月の所定内給与額が1,200千円(120万円)以上の人は約810人で、全体の3.0%(81÷2664)でした。

比べる相手として、同じ表の別の職種の中位数も載せます。法務従事者は463.1千円、その他の経営・金融・保険専門職業従事者は528.1千円です。

公認会計士,税理士の月の所定内給与額の分布5点と、法務従事者・その他の経営・金融・保険専門職業従事者の中位数を並べた表
月給の分布と他の職種
年によって大きく動く数字(平成28〜30年の例と、標本の少なさ)を見る

令和元年の厚労省の資料によると、この区分の調べた人数(標本)は300〜400前後です。全国の人数に直しても、1万人程度にとどまっています。年ごとの動きも大きいと書かれていて、公認会計士と税理士を分けても数字が安定する見込みはないとしています。令和7年の表でも、「公認会計士,税理士」は1つの区分のまま載っています。

同じ資料の表では、所定内給与額が平成28年465.7千円、平成29年617.2千円、平成30年490.7千円でした。1年で約33%(617.2÷465.7=1.325)上がり、次の年に下がっています。ある年の数字だけを見て「税理士の年収は上がった・下がった」と判断するのは危ういということです。

公認会計士,税理士の所定内給与額と労働者数を平成28年から30年まで並べ、平成29年だけ大きく上がったことを示す表
年ごとの所定内給与額
平均から作った年収の目安(約811万円)の式を見る

年収の目安を出す式は、きまって支給する現金給与額×12+年間賞与その他特別給与額です。平均の数字で計算した例は、571.3千円×12+1252.5千円=8108.1千円(約811万円)です。これは平均から作った数字で、真ん中の人の年収ではありません。中位数には賞与の値が表に無いので、中位数×12に平均の賞与を足しても、年収の中央値にはなりません。

税理士の年収の数字を見るときに確かめる3つの点を並べたチェックリスト
年収の数字を読む前の確かめ

よくある質問

開業の税理士は、勤めの税理士より年収が高いのですか

賃金構造基本統計調査は事業所に雇われている人だけを数えるので、開業の税理士の収入は入っていません。外国の研究でも、結論は分かれています。自営の収入は勤めより低いという結果と、消費で測ると自営の方が報われるという結果があります。

会社員全体の平均と比べるとどうですか

国税庁の民間給与実態統計調査(令和7年分)では、1年を通じて勤めた人の平均給与は487万円でした。男性は597万円、女性は342万円です。これは職業を分けない、1年を通じて勤めた給与所得者全体の平均で、職業別の数字ではありません。年収の平均なので、税理士の月給の中位数と直に比べることはできません。

税理士は全国に何人いますか

日本税理士会連合会の調べで、令和6年度末の登録者は81,696人です。平成27年度は75,643人、令和2年度は79,404人、令和5年度は81,280人で、どの年度も前に挙げた年度より増えています。賃金の統計に出る約2万6,640人は公認会計士を含む勤めの人だけで、登録者とは別の集団です。

研究で分かっていること

開業と勤め・男女の差を調べた研究 3 本の表を見る
研究 調べ方と対象 分かったこと 役に立つ人・立たない人 限界
鵜沢(2009年) 実証研究(調べ方は要旨に記載なし)。日本の税理士(人数・時期は要旨に記載なし) 女性は小さな会社の担当に向けられ、大きな会社の契約から外されやすいという指摘 男女の収入差がなぜ生まれるかを知りたい人向け。いくら違うかの金額を知りたい人には向かない 要旨だけを読んだ。収入の数字を出す研究ではない。2009年と古い
Hamilton(2000年) 観察(データの分析)。自営の人と勤めの人(国やデータは要旨に記載なし) 10年続けた自営の人は、中位の収入が35%低いという関係 自営と勤めの収入を大まかに比べたい人向け。税理士だけの比較を知りたい人には向かない 要旨だけを読んだ。外国の職業全体の研究で、税理士だけの研究ではない
Krichevskiy(2014年) 観察(家計のデータを分位点の回帰で分析)。家計のデータ 消費で測ると自営は金銭面で報われるという関係 開業を考える人が「研究でも答えは一つではない」と知るのに向く。開業の税理士の年収を予想したい人には向かない 要旨だけを読んだ。家計の単位で分析した点を著者自身が限界としている。税理士だけの研究ではない

次に読む

このサイトで次に調べる候補: 税理士 顧問料 相場 個人事業主(個人事業主が毎月の顧問料の目安を知りたい場合向け)

出典

この記事の数字と事実の出どころは、下の一覧にまとめています。

  1. 厚生労働省『令和7年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種 第17表 職種(小分類)、所定内給与額階級別労働者数及び所定内給与額の分布特性値(産業計)』調査年 2025年・公表 2026年. https://www.e-stat.go.jp/stat-search/file-download?statInfId=000040421132&fileKind=4
  2. 厚生労働省『令和7年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種 第1表 職種(小分類)、性別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)』調査年 2025年・公表 2026年. https://www.e-stat.go.jp/stat-search/file-download?statInfId=000040421116&fileKind=4
  3. 厚生労働省『令和7年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種 第19表 職種(特掲)、性、所定内給与額階級別労働者数及び所定内給与額の分布特性値(産業計)』調査年 2025年・公表 2026年. https://www.e-stat.go.jp/stat-search/file-download?statInfId=000040421135&fileKind=4
  4. 厚生労働省『令和7年賃金構造基本統計調査 結果の概況 調査の概要』調査年 2025年. https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2025/gaiyo.html
  5. 厚生労働省『令和7年賃金構造基本統計調査 結果の概況 主な用語の定義』調査年 2025年. https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2025/yougo.html
  6. 厚生労働省『賃金構造基本統計調査の新職種区分における「公認会計士、税理士」の取扱について(第5回 賃金構造基本統計調査の改善に関するワーキンググループ 参考資料)』2019年. https://www.mhlw.go.jp/content/10700000/000515681.pdf
  7. 国税庁『令和7年分 民間給与実態統計調査』調査年 2025年・公表 2026年. https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan2025/pdf/2025_001.pdf
  8. 国税庁『税理士登録者数(日本税理士会連合会調べ)』令和6年度. https://www.nta.go.jp/taxes/zeirishi/zeirishiseido/seido2.htm
  9. 国税庁 税理士制度. https://www.nta.go.jp/taxes/zeirishi/zeirishiseido/seido2.htm
  10. 税理士法 第52条. https://laws.e-gov.go.jp/api/1/lawdata/326AC1000000237
  11. 鵜沢由美子(2009)「税理士《場》における事務所収入の男女差を生むメカニズム」労働社会学研究 10巻 p.34-70. https://doi.org/10.20750/jjals.10.0_34
  12. Hamilton, B. H.(2000)「Does entrepreneurship pay? An empirical analysis of the returns to self-employment」Journal of Political Economy 108(3), pp.604-631. https://doi.org/10.1086/262131
  13. Krichevskiy, D.(2014)「A consumption-based measure of the monetary rewards to entrepreneurship」Journal of Entrepreneurship and Public Policy 3(1), pp.49-71. https://doi.org/10.1108/JEPP-03-2012-0020

この記事は、AI で下書きし、公式の資料と論文で確かめてから公開しています。

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