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行政書士の勉強時間の目安を公式の数字で確かめる 合格率14.54%と配点から

行政書士の勉強時間の目安を公式の数字で確かめる 合格率14.54%と配点から
2026-10-20 公開・2026-11-04 更新

この記事の要点

  • 行政書士の勉強時間でよく言われる目安は、500〜1,000時間(よく使われるのは800時間)です。
  • ただし、これは公式の数字ではありません。調べた3つの解説記事は、どれも数字の出典に公的な統計や論文を示していません。
  • 公式に決まっているのは、合格の点数です。300点中180点以上、法令等で122点以上、基礎知識で24点以上が要ります。
  • ある講座の合格者のアンケートでは、いちばん多い勉強時間は800〜1,000時間で、800時間未満で受かった人も約36%いました。
  • 自分が取れる時間は「週の時間 × 試験までの週の数」で出せます。すぐ下の欄で、3つの手順で書き出せます。
この記事の目次(7)
  1. 結論:800時間は公式の数字ではない。自分の週の時間で見積もる
  2. 試験の仕組み:60問300点。3つの基準をすべて満たして合格
  3. 時間の使い方3つ:研究から言えること
  4. 合格率:10年で9.95%〜15.72%。令和7年度は14.54%
  5. よくある質問
  6. 次に読む
  7. 出典

結論:800時間は公式の数字ではない。自分の週の時間で見積もる

「800時間」のような目安は、試験を行う機関が出した数字ではありません。 公式に決まっているのは、どの科目で何点取れば合格かです。 だから、勉強時間は自分の週の時間から見積もるのが確かです。

自分の勉強時間を見積もる欄(使う順に3つ)

  1. 平日と土日に、それぞれ何時間取れるかを書きます。
  2. 試験日までの週の数を数えます。
  3. 3つの基準(全体・法令等・基礎知識)のうち、足りなそうな科目を選びます。
平日と土日の時間、試験までの週の数、足りない科目の3つを順に書き出す欄
勉強時間の見積もり欄

例で計算します。 試験は「毎年1回、11月の第2日曜日」です。 この決まりどおりなら、来年の試験は2027年11月14日です。 2026年11月4日からだと、約53週あります。 平日に1時間を5日、土日に5時間ずつ取れる人なら、週15時間です。 週15時間 × 53週 = 795時間で、よく言われる800時間とほぼ同じになります。

800時間で受かった人はどれくらいいるか

アガルートが、自社の講座で令和7年度に受かった人に聞いたアンケート(有効回答335人)があります。 合計の勉強時間でいちばん多かったのは、800時間以上〜1,000時間未満の16.4%でした。 800時間未満で受かった人も、約36%います。

合計の勉強時間 受かった人の割合
400時間未満 9.3%
400〜800時間未満 27.1%
800〜1,000時間未満 16.4%
1,000〜1,400時間未満 24.2%
1,400時間以上 23.0%

1つの会社の受講生で、受かった人だけの答えなので、目安として見ます。

受けるか迷っているなら、まず今夜1回試す

受けるかを決める前に、法律の講義が自分に続けられそうかを1回試せます。 無料の体験講義を1回見て、そのあと曜日の表で、週15時間が取れるかを書き出します。

受けるか迷っている人の次の一歩: まず今夜、無料の体験講義を1回だけ見る(伊藤塾 行政書士講座・曜日の表1枚で21時からの勉強時間を作る)

試験の仕組み:60問300点。3つの基準をすべて満たして合格

試験は「毎年1回、11月の第2日曜日 午後1時から午後4時まで」です。 科目は2つです。

  • 法令等:憲法・行政法・民法・商法・基礎法学から46問、244点
  • 基礎知識:一般知識・行政書士法などの法令・情報通信と個人情報保護・文章理解から14問、56点

問題の形は3つです。

  • 5肢択一式:5つの答えから1つを選びます。1問4点です。法令等で40問、基礎知識で14問あります。
  • 多肢選択式:文の空欄ア〜エに入る言葉を選びます。空欄1つ2点です。法令等で3問あります。
  • 記述式:40字程度で書きます。1問20点で、法令等で3問あります。

合格するには、次の3つをすべて満たす必要があります。

  • 法令等で122点以上
  • 基礎知識で24点以上
  • 試験全体で180点以上

この点数は、公式のご案内にあるパーセント(全体60%・法令等50%・基礎知識40%)とも合います。

300点満点の試験で、全体180点・法令等122点・基礎知識24点以上が合格の条件であることを示す図
合格に必要な点数

ご案内には「試験問題の難易度を評価し、補正的措置を加えることがあります」とも書かれています。 補正的措置とは、問題が難しかった年などに合格の基準を調整することです。

時間の使い方3つ:研究から言えること

研究から言えるのは、次の3つです。

  1. 行政法などを覚えたら、日をあけてから過去問で解き直す。
  2. テキストを読み直すより、問題を解く時間を多くとる。
  3. その日にやる範囲を先に決めてから、集中して始める。

ここで紹介するのは、専門家の確かめ(査読)を通った研究です。

覚えたら、日をあけて解き直す

試験までの期間が長いほど、復習の間隔も長いほうがよい結果でした。 1年かけて試験に向かうなら、覚えた直後だけでなく、日をあけてから解き直す回をつくります。 (Cepedaほか、2006年・田中・加藤、2009年)

読み直すより、問題を解く

練習テストは、役に立つ学び方として高く評価されています。 読み直しやマーカー引きは、成績を一貫して上げてはいませんでした。 (Dunloskyほか、2013年)

計画して集中する

計画して集中した日は、短い時間で目標に届いていました。 (Theobald、2025年)

研究のくわしい数と、結果が分かれた所は、記事の最後の「補足」にまとめました。

合格率:10年で9.95%〜15.72%。令和7年度は14.54%

ここ10年の合格率は、平成28年度の9.95%から平成29年度の15.72%までの幅でした。 令和7年度は14.54%で、受験者50,163人のうち7,292人が合格しました。

令和3年度から令和7年度までの受験者数・合格者数・合格率を並べた表
直近5年の合格率

よくある質問

働きながら1日にどれくらい取れる?

たとえば、平日に1時間、土日に5時間ずつなら、週15時間です。 これで1年続けると、上の計算のとおり約800時間になります。 自分の平日と土日の時間を、上の見積もり欄に入れて見ます。 働きながら自分で勉強している人は、約3人に1人(36.8%)です。

独学だと勉強時間は変わる?

独学と講座で時間がどれだけ違うかを示す公式の数字はありません。 解説記事には、講座の利用者や学んだことがある人は500〜600時間、独学や初めての人は800〜1,000時間以上という書き方があります。 合格の条件は、独学でも講座でも同じ3つの基準です。

受験の条件・日程・費用は?

公式の案内には「年齢、学歴、国籍等に関係なく、どなたでも受験できます。」とあります。 試験は「毎年1回、11月の第2日曜日 午後1時から午後4時まで」です。 受験手数料は10,400円です。

次に読む

補足:数字の出どころの表・研究のくわしい数・そのほかの統計

よそに無い物:目安の数字と公式の数字を分けた表

主な3サイト(伊藤塾・アルク・アガルート)の勉強時間の記事を見ました。伊藤塾は「800〜1,000時間といわれています」と書き、自社の速修コースは「400〜500時間程度」で合格を狙える設計だと示しています。アルクは「最も多く引用される数値」として、出典は書いていません。アガルートは「言われており」と書き、自社のアンケート(335人)を示しています。

数字 出どころ 確かめ方
500〜1,000時間・800時間 解説記事でよく見る数字(上の3サイトは、勉強時間の数字の根拠に公的な統計や論文を示していない) 公式の資料には載っていない
300点満点・180点以上 行政書士試験研究センター「令和7年度行政書士試験合否判定基準」 公式のPDFで確かめられる
法令等122点以上・基礎知識24点以上 同上 公式のPDFで確かめられる
合格率14.54%(令和7年度) 同センター「最近10年間における行政書士試験結果の推移」 公式のPDFで確かめられる

配点と基準の割合(令和7年度の点数で計算)

基準 式 割合 ご案内の書き方
試験全体 180 ÷ 300 60% 満点の60パーセント以上
法令等 122 ÷ 244 50% 満点の50パーセント以上
基礎知識 24 ÷ 56 42.9% 満点の40パーセント以上

基礎知識は14問56点です。40%の22.4点を超える最初の点数(6問・24点)が基準になっていると読めます。

アガルートのアンケートの勉強時間の分け方

200時間未満 2.1%、200〜400時間未満 7.2%、400〜600時間未満 11.3%、600〜800時間未満 15.8%、800〜1,000時間未満 16.4%、1,000〜1,200時間未満 15.8%、1,200〜1,400時間未満 8.4%、1,400〜1,600時間未満 5.1%、1,600〜1,800時間未満 3.6%、1,800〜2,000時間未満 1.5%、2,000時間以上 12.8%です。同じページでは、受講生の学習期間は平均約8.6か月でした。

研究のくわしい数と限界

査読とは、ほかの専門家が中身を確かめてから雑誌に載せる仕組みです。メタ分析とは、多くの研究の結果を合わせて分析する方法です。レビューとは、多くの研究を読み比べて評価したものです。

Cepedaほか(2006年)は、184の論文にある317の実験(839の評価)を合わせてメタ分析しました。言葉の記憶の実験が中心なので、法律の事例問題や記述式の力については確かめられていません。

田中・加藤(2009年)は、新しい知識の習得を課題にした実験です。要旨に人数の記載はなく、法律の試験や数か月の学習を扱った研究でもありません。

Dunloskyほか(2013年)は、10の学習法について既存の研究を評価したレビューです。著者らによる評価で、数を合わせたメタ分析ではありません。

田中・加藤(2009年)の実験では、2回目の学習をテストに替えた効果は認められていません。練習テストの結果は、研究によって分かれます。

Theobald(2025年)は、大学生231人に30日間、毎日の勉強のようすを書いてもらった、調べて関係を見た研究(観察研究)です。勉強のしかたと目標の達成に関係は見られましたが、片方がもう片方を起こしたとまでは言えません。成果は試験の点ではなく「その日の目標の達成」です。働きながら資格の勉強をする人を調べた研究でもありません。

合格率の10年の推移

平成28年度 9.95%、平成29年度 15.72%、平成30年度 12.70%、令和元年度 11.48%、令和2年度 10.72%、令和3年度 11.18%、令和4年度 12.13%、令和5年度 13.98%、令和6年度 12.90%、令和7年度 14.54%です。

令和7年度の男女別の合格率

男性は5,099 ÷ 33,313 = 15.31%、女性は2,193 ÷ 16,850 = 13.01%でした(行政書士試験研究センター「最近3年間における行政書士試験の受験者・合格者の属性」から計算)。この表に勉強時間のデータは無いので、違いの理由は言えません。

働く人の学びのようす

令和5年度に自己啓発をした労働者は36.8%で、正社員は45.3%、正社員以外は15.8%でした。自己啓発とは、仕事のための力を自分から高める勉強のことです。

社会人の職場研修や、学生の授業・予習・復習を除いた「学習・自己啓発・訓練」をした人は、10歳以上の39.6%でした(総務省統計局「令和3年社会生活基本調査」・2020年10月20日〜2021年10月19日の1年間)。

公務員だった人は試験なしでなれる?

行政書士法 第二条は、行政書士となる資格のある人を定めています。第六号では、国や地方公共団体の公務員として行政事務を担当した期間などが「通算して二十年以上」の人が対象です。高等学校を卒業した人などは「十七年以上」です。

出典

この記事の数字と事実の出どころは、下の一覧にまとめています。

  1. 田中孝治・加藤隆(2009)「新たな知識の習得における分散効果の頑健性」認知心理学研究 7(1):39-47. https://doi.org/10.5265/jcogpsy.7.39
  2. Theobald M(2025)「Study longer or study effectively? Better study strategies can compensate for less study time and predict goal achievement and lower negative affect.」British Journal of Educational Psychology 95(2):405-420(オンライン公開 2024年10月). https://doi.org/10.1111/bjep.12725
  3. Dunlosky J, Rawson KA, Marsh EJ, Nathan MJ, Willingham DT(2013)「Improving Students' Learning With Effective Learning Techniques: Promising Directions From Cognitive and Educational Psychology.」Psychological Science in the Public Interest 14(1):4-58. https://doi.org/10.1177/1529100612453266
  4. Cepeda NJ, Pashler H, Vul E, Wixted JT, Rohrer D(2006)「Distributed practice in verbal recall tasks: A review and quantitative synthesis.」Psychological Bulletin 132(3):354-80. https://doi.org/10.1037/0033-2909.132.3.354
  5. 一般財団法人 行政書士試験研究センター『最近10年間における行政書士試験結果の推移』平成28〜令和7年度. https://www.gyosei-shiken.or.jp/pdf/trans.pdf
  6. 一般財団法人 行政書士試験研究センター『最近3年間における行政書士試験の受験者・合格者の属性』令和7年度. https://www.gyosei-shiken.or.jp/pdf/attr.pdf
  7. 厚生労働省『令和6年度 能力開発基本調査』(個人調査は2024年11月15日〜12月16日に実施). https://www.mhlw.go.jp/content/11801000/001548719.pdf
  8. 総務省統計局『令和3年社会生活基本調査 生活時間及び生活行動に関する結果 結果の要約』2022年8月31日公表. https://www.stat.go.jp/data/shakai/2021/pdf/youyakua.pdf
  9. 行政書士法(第二条・第三条). https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/326AC1000000004
  10. 行政書士試験研究センター「令和 7 年度行政書士試験合否判定基準」. https://gyosei-shiken.or.jp/pdf/basis.pdf
  11. 行政書士試験研究センター「令和8年度行政書士試験のご案内」. https://gyosei-shiken.or.jp/doc/guide/guide.html
  12. 行政書士試験研究センター「試験の概要」. https://gyosei-shiken.or.jp/doc/abstract/abstract.html
  13. 伊藤塾「行政書士の勉強時間「800時間」は本当?合格者6,000人超の伊藤塾が解説」. https://column.itojuku.co.jp/gyosei/method/benkyoujikan/
  14. アルク「【2026年最新】行政書士の勉強時間は800時間?独学・通信講座別の目安と科目別スケジュールを徹底解説」. https://www.alc.co.jp/license/gyoseishoshi/benkyo-jikan/
  15. アガルート「行政書士試験合格に必要な勉強時間は?何ヶ月かかる?他資格と比べた難易度や独学にかかる時間も解説」(2026年10月28日更新・令和7年度の合格者アンケート 有効回答335名). https://www.agaroot.jp/gyosei/column/?p=6790

この記事は、AI で下書きし、公式の資料と論文で確かめてから公開しています。

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