格安SIMの選び方ノートスマホの料金プランを、乗り換えの前に比べる

大手キャリアから格安SIM乗り換え手順は9段階、費用はウェブで約4,400円から(乗り換えは年960万件)

大手キャリアから格安SIM乗り換え手順は9段階、費用はウェブで約4,400円から(乗り換えは年960万件)
2026-10-22 公開・2026-10-25 更新

この記事の要点

  • 大手キャリアから格安SIMへの乗り換え手順は、総務省が一例として示す9段階です。
  • ウェブで手続きすると、一度きりの費用は約4,400円からです。事務手数料かSIMカード代のどちらか1つなら約4,400円。両方なら約7,700円です(どちらも違約金1,100円を含む)。
  • 2019年10月以降のプランなら、違約金の上限は1,100円です。損が出やすいのは手数料よりも、セット割が外れること・端末代の分割の残り・ポイントの失効です。
この記事の目次(7)
  1. 大手キャリアから格安SIMへの乗り換えは9段階、ウェブなら費用は数千円
  2. 自分の額で計算する表:一度きりの費用と元が取れる月数
  3. よくある質問
  4. 次に読む
  5. 乗り換えは年960万件、新規契約の56%が番号の持ち運び
  6. 用語・研究・市場の数字(参考)
  7. 出典

この記事で分かるのは、一人分の手順と一度きりの費用、そして元が取れる月数の計算のしかたです。一人で乗り換えた後の月額の例は、次の記事にあります(楽天モバイルは20GBを超えても月3,278円。今が月5,000円なら毎月1,722円浮く例): 楽天モバイルは20GBを超えても月3,278円、1年以内にやめても手数料は最大1,078円

大手キャリアから格安SIMへの乗り換えは9段階、ウェブなら費用は数千円

総務省のポータルサイトでは、乗り換えの手順の一例を次の9段階に分けています。今の会社と乗り換え先の両方がワンストップ(乗り換え先のサイトで申し込むだけで進められ、予約番号が要らない方式)に対応していて、ウェブで手続きする場合は、段5の予約番号は要りません。

今の利用状況の確認から乗り換え先の契約完了まで、総務省が一例として示す乗り換えの9つの段階を順に並べた図
総務省が示す乗り換えの9段階

段ごとに、どこで何をするかは次のとおりです。

  • 段5: 今の会社に、電話番号を持って移るための予約番号を申し込みます。ワンストップなら要りません。
  • 段6: 乗り換え先のサイトで、予約番号を伝えて契約を申し込みます。
  • 段7: 端末を変えない人は、SIMかeSIMを申し込みます。
  • 段8: 電話番号を、今の会社から乗り換え先へ切り替えます。やり方は乗り換え先の案内に従います。短い場合は数分で終わります。
総務省 携帯電話ポータルサイト「②乗換えの基本と費用」の段8「回線の切り替え」の切り抜き。「短い場合は数分で完了します」の所を赤い枠で囲んでいます。
出典: 総務省 携帯電話ポータルサイト「②乗換えの基本と費用」(2026-10-25 撮影)

予約番号の有効期限のうちに乗り換え先の契約が終わらなければ、今の契約はそのまま続きます。

お金で気をつけたいのは、手数料よりも毎月の額の変化です。固定回線や家族とのセット割が外れると、それぞれの料金が上がることがあります。端末代を分割で払っている人は、乗り換えても払い終わるまで毎月の請求が続き、今の会社のポイントは解約と同時に消える場合があります。

契約書を受け取ってから8日以内なら、初期契約解除で一方的に解約できます。ただし端末の購入は取り消せない場合が多く、事務手数料などの実費は払います。

自分の額で計算する表:一度きりの費用と元が取れる月数

一度きりの費用は、ウェブで手続きすれば約4,400円(両方かかる場合は約7,700円)、店舗や電話なら約8,800円(同じく約12,100円)が目安です。差がつくのは、MNPの転出とSIMロック解除の手数料です。

項目 ウェブ 店舗・電話
MNPの転出手数料(今の会社から番号を持って出る時) 0円 1,100円以下
SIMロック解除の手数料 0円 3,300円の場合あり
乗り換え先の契約事務手数料 概ね3,300円前後 同じ
SIMカード発行手数料(格安SIMの会社でかかる場合) 概ね3,300円前後 同じ
違約金(2019年10月以降のプラン) 上限1,100円 同じ
合計(事務手数料かSIMカード代の片方だけ) 約4,400円 約8,800円
合計(両方かかる場合) 約7,700円 約12,100円

※ 3,300円は総務省が示す「概ね」の目安で、会社によって違います。乗り換え先での転入の手数料はかかりません。2019年10月より前のプランの人は、違約金の額を自分の契約で確かめてください。

元が取れる月数は、次の式で出ます。

元が取れる月数 = 一度きりの費用 ÷(今の月額 − 乗り換え後の月額 − 外れるセット割・家族割の月額)

次の見本の759円は、2010年の研究に出てくる、乗り換えた人の利用料金の差です。あなたの数字ではありません。

計算の見本(ウェブ・片方だけの場合):

4,400円 ÷ 759円 ≒ 5.8か月

下の表の「自分の数字」を、①から順に埋めます。

  • ②今の月額: 携帯代の明細の「通信料」の合計を入れます。端末代の分割は、乗り換えても払い続けるので除きます。
  • ③乗り換え後の月額: 乗り換え先の料金表で一人分の月額を調べて入れます。端末代の分割は除きます。
  • ④外れる割引: セット割・家族割の月額を、乗り換え先が決まってから入れます。
  • ⑤が0円以下なら、元は取れません。
項目 例(計算の見本) 自分の数字
① 一度きりの費用(上の表の合計) 4,400円    円
② 今の月額(明細の通信料の合計・端末代の分割は除く) -    円
③ 乗り換え後の月額(端末代の分割は除く) -    円
④ 外れるセット割・家族割の月額 -    円
⑤ 毎月の差(②−③−④) 759円    円
元が取れる月数(①÷⑤) 約5.8か月    か月

毎月の差が小さい場合の目安も並べます(見本の数字です)。

毎月の差(見本) 費用 約4,400円(ウェブ) 費用 約8,800円(店舗)
759円 約5.8か月 約11.6か月
382円 約11.5か月 約23.0か月
SIMロック、動作確認端末、違約金、セット割、端末代の分割、ポイント、手続きの方法の7つを確かめる一覧
乗り換える前に確かめること

②が出たら、残るのは③の乗り換え後の月額です。一人分の③の例は、楽天モバイルの料金表の記事で出せます(自分の額は「今のスマホ代 − 3,278円」で、毎月20GBを超える人の例)。

よくある質問

格安SIMとは何ですか?

通信設備を持つ会社からネットワークを借りている会社の携帯電話サービスです。統計ではMVNOと呼ばれ、2026年6月末の契約数の割合は18.6%です。

今のスマホをそのまま使えますか?SIMロックの解除は要りますか?

大手3社で買い、2021年9月30日以前に発売された端末だけ、SIMロックがかかっている可能性があります。解除はウェブなら0円で、乗り換え先の動作確認端末の一覧もあわせて確かめます。

スマホはセットで買うべきですか?

乗り換えた人の37.2%は、端末を変えずに乗り換えています。セットで買う場合、合わずに初期契約解除をしても端末の購入は取り消せない場合が多い点に気をつけます。

合わなかったら取り消せますか?

契約書を受け取ってから8日以内なら、初期契約解除で一方的に解約できます。ただし事務手数料(概ね3,300円前後)や、格安SIMの会社ではSIMカード発行手数料(概ね3,300円前後)は払います。

次に読む

手数料の元が取れるかは、③の乗り換え後の月額で決まります。一人で乗り換える人の月額の例は、次の記事で出せます(楽天モバイルは使った量で月1,078円・2,178円・3,278円の3段階)。

②の今の月額が高いのかどうかを、公的な統計(二人以上の世帯の平均)と比べたい人向けの記事です。

このサイトで次に調べる候補: iPhoneから格安SIMへの乗り換え手順(今のiPhoneを使い続けたい人向け)

乗り換えは年960万件、新規契約の56%が番号の持ち運び

総務省が指定した事業者の2024年のMNPは960万件で、新規契約1,711万件の56%を占めました。2020年の392万件と比べると約2.4倍です。総務省の資料を並べると、番号を持って移る乗り換えが新しい契約の半分を超えていたのは、調べて分かった意外な点です。

総務省『通信市場・端末市場の動向について』(資料63ー3)2020〜の切り抜き。56の所を赤い枠で囲んでいます。
出典: 総務省『通信市場・端末市場の動向について』(資料63ー3)2020〜(2026-10-22 撮影)
2020年から2024年まで、MNPの件数が392万件から960万件に増え、新規契約に占める割合が35%から56%に上がったことを並べた表
MNPの件数と新規契約での割合

用語・研究・市場の数字(参考)

手順と費用は、ここまでで分かります。用語や研究を確かめたい人だけ開いてください。

格安SIM・番号の持ち運び・SIMロックの意味(押すと開く)

格安SIMは、総務省の説明では、通信設備を持つ会社からネットワークを借りている会社の携帯電話サービスです。統計ではこうした会社をMVNOと呼び、自分で設備を持つドコモ・au・ソフトバンク・楽天モバイルをMNOと呼びます。

MNP(番号ポータビリティ)は、電話番号を変えずに別の会社へ移る仕組みです。ワンストップはその手続きの方式で、今の会社と乗り換え先の両方が対応していれば、乗り換え先のウェブサイトで申し込むだけで進められ、予約番号は要りません。総務省の対応表(2024年9月30日時点)には、大手4社のブランドと、mineo・IIJmio・NUROモバイル・イオンモバイル・BIGLOBEモバイル・J:COM MOBILEなどが入っています。

予約番号を出しても、乗り換え先の契約が終わるまで今の契約は解約されません。また、今の会社が利用者の同意なく引き止めの営業をすることは禁止されています。

SIMロックは、買った会社のSIMでしか端末が使えないようにする制限です。かかっている可能性があるのは「ドコモ・KDDI・ソフトバンクで買った」と「2021年9月30日以前に発売された」の両方に当てはまる端末だけです。

違約金は、2019年10月以降のプランなら上限1,100円です。2024年2月以降は、大手4社がMNPだけが目的で使う気のない乗り換えなどへの対策として、違約金を設けています。

上限ができた背景について、総務省の立案担当者の雨内・横澤田(2019年)の解説は、当時の市場を「大手3社が約9割のシェアを占める寡占的状況」(少ない会社で市場の大半を持つ状態)としています。

研究で分かっていること:乗り換えの壁と料金の差(押すと開く)

乗り換えの手数料や手間は、制度ができて小さくなったと推定されています。ただし3本とも調査で、くじで分けて比べる試験(ランダム化の試験)ではなく、格安SIMへの乗り換えにそのまま当てはまると確かめられた研究はありません。

研究の読み方

研究 分かったこと 限界
北野・齋藤・大橋(2010年) ウェブアンケートで、日本の大手3社の利用者(乗り換えた人531人、それ以外1,047人)を調べた。MNP制度の導入で、乗り換えの壁(手数料や手間をお金に直した物)が18%程度減ったと推定。壁は月の利用料に直した額で、制度が無い場合に約2,000〜2,300円、制度で300〜350円程度減った。利用料金の差は、乗り換えた人で759円、乗り換えなかった人で382円。MNPを使わなかった192人の理由には、手数料と手続きの面倒さが多かった ドコモ・au・ソフトバンクの間の乗り換えには当てはまりやすく、格安SIMは対象外。2006年10月のMNP開始後の調査で当時の料金。乗り換えた人を多めに取り、重みで補正。地域は関東・東海・関西
Nakamura(2010年) ウェブの好みの調査(人数は要旨に無し)。80%を超える人がSIMロックの無い使い回しのきく仕組みを評価し、約70%が1年間の月額割引より最初の支払いの割引を高く評価。SIMロックを解除し使い回しのきく仕組みにした場合に、継続契約の条件が利用者の得を中央値で35%減らすと推定 要旨のみ。SIMロックが原則禁止になる前の仮の状況への回答で、実際の行動ではなく、今の端末選びにはそのままは当てはまらない
Leeほか(2024年) 韓国の大手の利用者の意向を分析。乗り換えの費用は格安SIMへの乗り換えの意向と関係が見られず、心理的な抵抗が意向を下げる関係があった 日本の研究とは逆の結果。国も時期も測った物(行動か意向か)も違い、日本の利用者にはそのまま当てはまらない。要旨のみ
市場の契約数の数字(押すと開く)

格安SIMが市場でどのくらい使われているかを、2026年6月末の契約数の割合(総務省の四半期データ)で示します。

  • NTTドコモ: 32.2%
  • KDDIグループ: 26.5%
  • ソフトバンク: 19.1%
  • 楽天モバイル: 3.8%
  • MVNO(格安SIMなど): 18.6%

MVNOのうち、人が使うスマホに近いSIMカード型は1,875万で、1年前より8.1%増えました。MVNOの4,291万には、機械どうしの通信に使う通信モジュール(機械に入れる通信の部品)の1,714万も入っています。

利用者意識調査(6,000人)では、今の料金プランをよく理解している人ほど、これまでに乗り換えた回数が多い関係がありました。総務省のポータルの調査(2021年12月・乗り換えたことがある5,763人)では、37.2%が端末を変えずに乗り換えています。

令和8年版の情報通信白書では、2025年度に総務省に寄せられた電気通信サービスの苦情・相談は11,940件で、前の年度から増えました。中でも大手のMNOサービスと光回線に関するものの割合が高いとされています。

出典

この記事の数字と事実の出どころは、下の一覧にまとめています。

  1. 北野泰樹・齋藤経史・大橋弘(2010)「携帯電話におけるスイッチング・コストの定量分析 -番号ポータビリティ制度の評価」日本経済研究 No.63. https://www.jcer.or.jp/academic_journal/jer/PDF/63-02.pdf
  2. Akihiro Nakamura(2010)「Estimating switching costs involved in changing mobile phone carriers in Japan: Evaluation of lock-in factors related to Japan's SIM card locks」Telecommunications Policy, vol.34(11), pp.736-746. https://ideas.repec.org/a/eee/telpol/v34y2010i11p736-746.html
  3. Eun Woo Lee・Eun Jin Park・Seong Jhin Choi(2024)「PPM 모델에 의한 MNO 서비스 이용자의 MVNO 전환 의도 분석」방송공학회 논문지 Vol.29 No.4, pp.464-481. https://doi.org/10.5909/JBE.2024.29.4.464
  4. 雨内達哉・横澤田悠(2019)「電気通信事業法の一部を改正する法律」情報通信政策研究 3巻1号 p.161-173. https://doi.org/10.24798/jicp.3.1_161
  5. 総務省『電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データ(令和8年度第1四半期(6月末))』2026年. https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01kiban04_02000283.html ・ https://www.soumu.go.jp/main_content/001093189.pdf
  6. 総務省『通信市場・端末市場の動向について』(資料63ー3)2020〜2024年. https://www.soumu.go.jp/main_content/001014955.pdf
  7. 総務省『令和8年版 情報通信白書』2025年度. https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r08/html/nd2122a0.html
  8. 総務省 携帯電話ポータルサイト「Q1」. https://www.soumu.go.jp/menu_seisaku/ictseisaku/keitai_portal/gimonkaiketsu/q_1.html
  9. 総務省「MNPに関するQ&A」. https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/top/tel_number/mnp_menu2.html
  10. 総務省 携帯電話ポータルサイト「②乗換えの基本と費用」. https://www.soumu.go.jp/menu_seisaku/ictseisaku/keitai_portal/norikae_2.html
  11. 総務省 携帯電話ポータルサイト「③乗換えのチェックポイント」. https://www.soumu.go.jp/menu_seisaku/ictseisaku/keitai_portal/norikae_3.html
  12. 総務省 携帯電話ポータルサイト「Q3」. https://www.soumu.go.jp/menu_seisaku/ictseisaku/keitai_portal/gimonkaiketsu/q_3.html
  13. 総務省 携帯電話ポータルサイト「Q5」. https://www.soumu.go.jp/menu_seisaku/ictseisaku/keitai_portal/gimonkaiketsu/q_5.html
  14. 総務省 携帯電話ポータルサイト「⑤」. https://www.soumu.go.jp/menu_seisaku/ictseisaku/keitai_portal/erabikata_2.html

この記事は、AI で下書きし、公式の資料と論文で確かめてから公開しています。

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