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新卒の就活エージェントのメリット・デメリット|学生は無料なのに、紹介の手数料は就職1件あたり約103万円(全職種の平均)

新卒の就活エージェントのメリット・デメリット|学生は無料なのに、紹介の手数料は就職1件あたり約103万円(全職種の平均)
2026-10-21 公開・2026-11-04 更新

この記事の要点

  • 新卒の就活エージェントのメリットは、学生が無料で1対1の提案を受けられることです。デメリットは、手間のかけ方が偏るおそれです。費用が、入社の決まった時に企業から払われる成功報酬だからです。
  • 学生から手数料を取ることは法律で禁じられていて、違反には罰則もあります。その代わり、企業が紹介会社に払う手数料は、常用の就職1件あたり約103万円です(中途も含む全職種の平均・令和6年度)。
  • 選ぶ前に確かめられることがあります。紹介会社は、紹介で無期雇用の就職をした人に入社から2年間は転職を勧めてはいけません。各社の「6か月以内に辞めた人の数」も公開されています。
この記事の目次(7)
  1. 結論: 無料の理由は法律にあり、注意点は成功報酬の仕組みにある
  2. 押し付けられないか:決まりと、急かされた時の返し方
  3. 申し込む前に、すぐ辞める人が多くないかを見る
  4. 数字と研究(詳しく知りたい人へ)
  5. よくある質問
  6. 次に読む
  7. 出典

結論: 無料の理由は法律にあり、注意点は成功報酬の仕組みにある

学生が無料なのは、職業安定法が求職者から手数料を取ることを禁じているからです。費用は、入社が決まった時に企業が成功報酬として払います。その額は、全職種の平均で就職1件あたり約103万円です。

良い点は、候補を出してもらえることで、志望を絞りすぎている人に役立ちます(海外の試験では、提案で面接に呼ばれる数が増えました)。注意点は、入社が決まると報酬が入る仕組みです。そのため、手間のかけ方が人によって偏るおそれがあります(フランスの試験の示唆)。連絡や紹介が減ったら、担当を変えてもらうか、ほかの紹介会社も一緒に使います。

項目 中身
学生の費用 無料(求職者からの手数料は法律で禁止)
企業の費用 入社が決まった時の成功報酬
メリット 1対1で、探す仕事の候補を提案してもらえる
デメリット 成果で払われるため、手間のかけ方が偏るおそれ
選ぶ前に見る点 国の許可・6か月以内の離職者数・返戻金

面談だけ受けてみたい人は、予約の前に知っておく3つ(doda新卒エージェントの例)から読めます。

押し付けられないか:決まりと、急かされた時の返し方

ほかの就活サイトやエージェントと一緒に使ってよい。 厚生労働省の集計は、仕事を探す人が複数の紹介会社を使う場合があることを前提にしています。新卒紹介協議会のガイドラインも、他社の辞退や就活をやめるよう迫ることはしないと定めています。

内定の返事を急かされたら。 新卒紹介協議会のガイドラインは、内定の返事に十分な時間をとれるよう調整に努めると定めています。急かされた時は、この点を担当者に伝えて返事の期限を相談できます。言い方の例:「ほかの選考も受けているので、返事は〇日まで待っていただけますか。」

紹介で入った会社をすぐ辞めることにならないか。 大学卒の3年以内離職率は全体で33.8%で、事業所の規模によって27.0%から57.5%まで差があります。紹介会社は、紹介で無期雇用の就職をした人に、入社から2年間は転職を勧めてはいけないとされています。

迷っている人は、まず1社で面談だけ受けてみる手があります。

学生が無料になる法律の原文と、成功報酬の仕組みを見る 就活エージェントは、法律の上では「有料職業紹介事業者」です。国の許可を受けて、仕事を探す人と求人を出す会社の間を取り持つ事業者のことです。この事業者は、決められた場合を除いて、どんな名目でも手数料や報酬を受け取ってはいけないとされています。 そのうえで条文は、「求職者からは手数料を徴収してはならない」(職業安定法第32条の3第2項)と定めています。違反した時の罰則は「六月以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金」(同法第65条第2号)です。業界団体の新卒紹介協議会も、学生向けのページで「学生の皆様はすべて無料でご利用いただけます。」(日本人材紹介事業協会 新卒紹介協議会)と書いています。 お金を払うのは企業の側です。同じページでは、費用は「入社成功報酬として手数料発生」(同)と説明されています。つまり、学生が入社を決めた時に初めて、紹介会社に企業から手数料が入る仕組みです。 使っている学生の規模について、同協議会は新卒紹介サービスを毎年延べ10万人以上の学生が使っていると書いています。ただしこの数は、協議会に入っている会社のうち6社の回答を合わせたものです。業界全体の人数ではありません。 この仕組みから、良い点と注意点が両方出てきます。良い点は、学生がお金をかけずに、1対1で求人の提案や相談を受けられることです。注意点は、紹介会社の収入が「入社が決まること」に結びついているので、その仕組みが紹介の仕方に影響しうることです。

申し込む前に、すぐ辞める人が多くないかを見る

申し込む前に、その紹介会社の紹介で入った人が6か月以内に辞めていないかを、国の「人材サービス総合サイト」で見られます。紹介された会社は、事業所の規模で3年以内の離職率の目安(大学卒で27.0%〜57.5%)が分かります。

確認表(紹介会社の数・計算の式・離職率の早見表)を見る 計算しなくても見られる、国の許可と返戻金から確かめます。 **A. 申し込む前に紹介会社を確かめる** | 確かめること | どこで見るか | 自分の記入欄 | |---|---|---| | 紹介で無期雇用の就職をした人の数 | 人材サービス総合サイト | 人 | | そのうち6か月以内に辞めた人の数 | 人材サービス総合サイト | 人 | | 6か月以内の離職率(上の式で計算) | 自分で計算 | % | | 手数料の表と返戻金制度 | 人材サービス総合サイト | あり・なし | 式: 6か月以内の離職率 =6か月以内に辞めた人の数 ÷ 紹介で無期雇用の就職をした人の数 公開されている数は、次の3つです。 - 紹介で就職した人の数 - そのうち6か月以内に辞めた人の数 - 手数料と返戻金制度(短い期間で辞めた時に、企業へ手数料を返す仕組み)
公開の決まりと、数を読む時の注意を見る 法律は、紹介会社に次の数を公開するよう義務づけています。紹介で就職した人の数、そのうち無期雇用で就職して辞めた人の数(解雇などは除く)、手数料のことなどです。宮城労働局の案内によると、公開される数には、6か月以内に辞めた人の数も入っています。この数は、2018年度に就職した人の分から載っています。宮城労働局は、早く辞めた人の数は職種や業界によって事情が違うことに気をつけるよう書いています。返戻金制度は、紹介で入った人が短い期間で辞めた時に、企業へ手数料を返す仕組みです。設けることが望ましいとされています。
就活エージェントに申し込む前に、国の許可・離職者数・手数料と返戻金・ガイドラインを確かめる項目を並べた図
申し込む前の確認表
**B. 紹介された会社の3年以内離職率を引く早見表** 紹介された会社の、自分が勤める事業所の規模と産業を確かめて、大学卒の3年以内離職率の目安を引いてください。 例: 紹介された会社が従業員30〜99人の事業所なら、大学卒の3年以内離職率の目安は41.9%です(下の早見表)。 | 事業所の規模 | 大学卒の3年以内離職率 | |---|---| | 5人未満 | 57.5% | | 5〜29人 | 52.0% | | 30〜99人 | 41.9% | | 100〜499人 | 33.9% | | 500〜999人 | 31.5% | | 1,000人以上 | 27.0% | | 大学卒の全体 | 33.8% | | 離職率が高い産業(大学卒) | 3年以内離職率 | |---|---| | 宿泊業・飲食サービス業 | 55.4% | | 生活関連サービス業・娯楽業 | 54.7% | | 教育・学習支援業 | 44.2% | | 医療・福祉 | 40.8% | | 小売業 | 40.4% | Aの値は6か月、Bの値は3年で、測る期間が違います。2つを並べて大小を比べず、それぞれ別の目安として使ってください。

数字と研究(詳しく知りたい人へ)

大学卒の3人に1人は、3年以内に辞めています。

手数料・早期離職・内々定の時期の数字を見る 内閣府の調査では、オワハラを受けた学生が実際にキャリアセンターに相談した割合は11.2%、エージェントは1.1%でした。 **紹介会社に払われる手数料は1件約103万円** 厚生労働省の職業紹介事業報告書の集計(令和6年度・速報)を見ると、有料の職業紹介の全体像が分かります。報告を出した有料職業紹介の事業所は30,561ありました。紹介による常用の就職は888,993件で、前の年度より5.3%増えました。 その常用の就職にかかった手数料は約9,136億円で、1件あたりにすると約103万円です。1件あたりの額は前の年度より10.9%増えました。公式の表を並べると、学生が払うのは0円なのに、企業の側では就職1件ごとに平均で約103万円が動いていることが、調べて分かった意外な点です。
令和6年度の有料職業紹介は事業所30,561、常用就職888,993件、手数料約9,136億円、1件あたり約103万円だったことを示す図
有料の職業紹介の全体像
※この約103万円は、中途の採用も含む全職種の平均で、新卒だけの相場ではありません。 同じ集計で、有料の職業紹介への新しい求職の申し込みは55,250,115件でした。ただし、仕事を探す人は複数の紹介会社を使うことがあるので、この件数には同じ人の重複が入っています。人数そのものとしては読めません。 **大学卒の3人に1人は3年以内に辞めている** 厚生労働省の新規学卒就職者の離職状況(令和4年3月卒業者)では、就職から3年以内に辞めた人の割合は、大学卒で33.8%でした。前の年より1.1ポイント下がりました。高校卒は37.9%でした。 この割合は、勤め先の事業所の規模で大きく変わります。大学卒では、5人未満の事業所で57.5%、1,000人以上の事業所で27.0%でした。産業では、宿泊業・飲食サービス業が55.4%と高く、生活関連サービス業・娯楽業が54.7%、教育・学習支援業が44.2%、医療・福祉が40.8%、小売業が40.4%でした。規模ごとの全段階は、下の「確認表」の早見表にまとめています。 **最初の内々定は5月までに約9割** 内閣府の学生の就職・採用活動開始時期等に関する調査(令和7年度)では、最初の内々定を受けた時期を積み上げると、2月までに約4割、4月までに約7割、5月までに約9割でした。春のうちに、多くの学生が内々定の返事を考える場面に立つことになります。 同じ調査では、オワハラの相談先も聞いています。オワハラは、他社を辞退するよう、あるいは就活をやめるよう迫られることです。 オワハラを受けたことのない学生(3,045人)に「どこに相談すると思うか」を聞くと、大学のキャリアセンターが70.1%で最も高くなりました。一方、実際に受けた学生(238人)が相談した先では、キャリアセンターは11.2%でした。民間の就職支援会社やエージェントは、受けたことのない学生で6.5%、受けた学生の実際の相談先で1.1%でした。
オワハラを受けたことのない学生が相談すると思う先と、受けた学生が実際に相談した先を、別の人たちの回答として並べた図
オワハラの相談先
この2つの列は、同じ人の前と後ではありません。別の人たちに、別の聞き方をした結果です。
研究で分かっている良い点と注意点(3つの研究)を見る Belot・Kircher・Muller(2015年)の研究では、仕事を探す人に探す仕事の候補を提案すると、探す仕事の幅が広がり、面接に呼ばれる数が有意に増える効果がありました。効果は主に、初めは狭い範囲で探していた人と、失業して数か月たった人で出ていたので、志望を絞りすぎている人には当てはまりやすく、すでに幅広く探している人には当てはまりにくいです。 Behaghel・Crépon・Gurgand(2014年)の研究では、民間に委託した就職相談と公的な就職相談は、割り当てた人どうしで比べた効果に統計的な差がなく、民間の事業者は職に就きやすい人に手間を少なくかけていたおそれが示唆されました。失業者を対象にした研究で、報酬の払われ方も日本の新卒紹介とは違います。 下村英雄・堀洋元(2004年)の研究では、日本の大学生は、OB・OGから得た情報が役に立ち、全般に実りが多かったと答えました。 前の2つは向きが違う結果です。提案を受けると探す幅が広がるという前向きな結果と、成果で払う仕組みには偏りのおそれがあるという注意側の結果を、両方そろえて読むのが大事です。 **研究の読み方** | 研究 | 調べ方 | 対象と人数 | 分かったこと | 限界 | |---|---|---|---|---| | Belot・Kircher・Muller(2015年) | ランダム化の試験(実験室で、実際の求人を使った) | 英国の求職者300人・12週 | 候補の提案で、探す幅が広がり、面接に呼ばれる数が増えた | 人数が少なく期間も短い。失業者が対象。人の担当者ではなくオンラインの提案。要旨で示されている結果は、面接に呼ばれた数まで | | Behaghel・Crépon・Gurgand(2014年) | 大規模なランダム化の試験 | フランスの求職者 | 民間と公的な相談の効果に統計的な差はない。参加した1人あたりの効果は公的な方が民間の2倍。民間は手間のかけ方が偏ったおそれ。著者は成果で払う契約の作り方の難しさを指摘 | 失業者が対象で新卒の学生ではない。著者は、民間への払い方の設計に問題があったと書いている。日本の新卒紹介(入社時の成功報酬)とは仕組みが違う。偏りは「示唆」の段階 | | 下村・堀(2004年) | 調査(同じ人を時期を追って調べた) | 日本の大学生49人(男27・女22) | OB・OGの情報が役に立ち、全般に実りが多かったと答えた | 人数がとても少ない。20年以上前の研究で、要旨には就活エージェントを情報源とした記述がない。関係を見たもので、原因と結果は分からない |

よくある質問

おすすめやランキングを見る前に、紹介会社の何を比べればよいですか

国の許可、6か月以内に辞めた人の数、手数料の表、返戻金制度の4つです。辞めた人の数は、紹介で無期雇用の就職をした人の数で割ると、会社どうしで比べやすくなります。

次に読む

出典

この記事の数字と事実の出どころは、下の一覧にまとめています。

  1. Behaghel, L., Crépon, B., Gurgand, M.(2014)「Private and Public Provision of Counseling to Job-Seekers: Evidence from a Large Controlled Experiment」American Economic Journal: Applied Economics. https://www.parisschoolofeconomics.eu/publications-hal/private-and-public-provision-of-counseling-to-job-seekers-evidence-from-a-large-controlled-experiment
  2. Belot, M., Kircher, P., Muller, P.(2015)「Providing Advice to Job Seekers at Low Cost: An Experimental Study on On-Line Advice」Edinburgh School of Economics Discussion Paper. https://econpapers.repec.org/RePEc:edn:esedps:262
  3. 下村英雄・堀洋元(2004)「大学生の就職活動における情報探索行動 : 情報源の影響に関する検討」社会心理学研究. https://doi.org/10.14966/jssp.KJ00003724981
  4. 厚生労働省『令和6年度職業紹介事業報告書の集計結果(速報)』令和6年度. https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/001683019.pdf
  5. 厚生労働省『新規学卒就職者の離職状況(令和4年3月卒業者)』令和4年3月卒業者. https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000177553_00010.html
  6. 内閣府『学生の就職・採用活動開始時期等に関する調査(令和7年度)概要版』令和7年度. https://www5.cao.go.jp/keizai1/gakuseichosa/000126085.pdf
  7. 職業安定法(第32条の3・第32条の16・第65条). https://laws.e-gov.go.jp/api/1/lawdata/322AC0000000141
  8. 宮城労働局「紹介会社を利用する場合の留意点」. https://jsite.mhlw.go.jp/miyagi-roudoukyoku/3/320/32031.html
  9. 日本人材紹介事業協会 新卒紹介協議会「新卒紹介サービスについて」. https://www.jesra.or.jp/shinsotsu/shinsotsu_gakuseipage_202210/
  10. キャリセン就活エージェント 公式ページ. https://careecen-shukatsu-agent.com/lp/mendan/index3.php (2026年11月4日確認)
  11. doda新卒エージェント 公式「よくある質問」. https://doda-student.jp/ (2026年11月4日確認)

この記事は、AIで下書きし、公式の資料と論文で確かめてから公開しています。

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