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ドメイン・サーバー・DNSサーバーの違い:手放した汎用JPドメインを取り戻せるのは20日間だけ

ドメイン・サーバー・DNSサーバーの違い:手放した汎用JPドメインを取り戻せるのは20日間だけ
2026-10-22 公開・2026-10-23 更新

この記事の要点

  • ドメイン・サーバー・DNSサーバーの違いは役割です。ドメインは「名前」、サーバーは「中身を置く場所」、DNSサーバーは「名前とIPアドレスを結ぶ係」で、契約も期限も別々です。
  • 汎用JPドメイン(.jpの種類のひとつ)は、登録者が廃止を届け出た場合などは、廃止された翌日から20日間しか元の登録者が取り戻せません。.comなどのgTLD(.comのような、国ごとではない種類のドメイン)では30日です。
  • 調べて分かった意外な点は、手放したクラウドの資源が他人に乗っ取られて悪用された中の75%が、検索順位をだますSEO(検索結果で上に出すための細工)だったことです。これは海外のクラウドの研究の話で、日本のレンタルサーバーで何件かは分かりません。
この記事の目次(8)
  1. ドメイン・サーバー・DNSサーバーの違いは役割で、契約と期限は3つ別々
  2. DNSサーバーには「権威DNS」と「キャッシュDNS」の2種類がある
  3. 乗り換え・解約の前に埋める「3つの契約の確認表」
  4. JPドメインの登録は190万件を超え、4年で約11%増えた
  5. よくある質問
  6. 手放したドメインやクラウドの資源は、他人に悪用されることがある
  7. 次に読む
  8. 出典

レンタルサーバーの費用の相場や、払い方による差は、次の記事で計算しています: さくらのレンタルサーバーの料金:スタンダードは払い方で3年に5,760円の差

サーバーを今のまま使うか乗り換えるかで迷っているなら、乗り換える前と後で同じ重い場面を見比べる方法を次の記事にまとめています: Kinsta の WordPress サーバーへ乗り換える前と後で、同じ重い場面を見比べる方法

ドメイン・サーバー・DNSサーバーの違いは役割で、契約と期限は3つ別々

3つは役割が違うので、別々の会社と契約できます。そのぶん、期限も切れたあとの扱いも、3つ別々に確かめる必要があります。JPNICの説明では、DNSは名前(ドメイン名)と、数字でできたインターネット上の住所(IPアドレス)を結びつける仕組みです。

ドメイン、サーバー、権威DNS、キャッシュDNSの役割と、それぞれをだれが置くかを比べた表です。
4つの役割と置く人

ドメインの期限が切れても、すぐに他人のものになるわけではありません。ここでいう「廃止」は、登録者が廃止を届け出た場合などに、ドメインの登録が終わった状態のことです。廃止後に取り戻せる期間は短く、決まりも汎用JPドメインとgTLDで違います。

汎用JPドメインとgTLDで、手放したドメインを取り戻せる期間とその間の決まりを比べた表です。
手放したあとの決まり

設定を変えても、すぐに全員へ届くとは限りません。変更前のTTL(DNSの答えをためておいてよい時間)のあいだは、古い答えが残りえます。TTLを秒として計算すると、86400なら最長で約24時間です。

DNSサーバーには「権威DNS」と「キャッシュDNS」の2種類がある

レンタルサーバーを借りる人が気にするのは、ふつう権威DNSのほうです。サイトの住所を書きかえるのは、権威DNSに記録した情報だからです。

総務省の説明では、ドメインの管理者が置いて記録した情報で答えるのが「権威DNSサーバー」です。ISPが置き、権威DNSの答えをもとに名前を引くのが「キャッシュDNSサーバー」です。

権威DNSは、自分で置かずに人に任せることもできます。他人にDNSサーバーを貸して管理まで代わりに行う形を、DNSホスティングといいます。名前を引く流れは、次のとおりです。

名前を入れてから、キャッシュDNSと権威DNSを通ってサーバーに着くまでの流れです。
名前からサイトに着くまで

乗り換え・解約の前に埋める「3つの契約の確認表」

使い方: 契約ごとに、自分の契約先と日付を書き込む欄と、確かめる項目があります。用語は2つだけです。

  • Aレコード: 名前をIPアドレスに結ぶ記録
  • CNAMEレコード: 名前を別の名前に結ぶ記録

① ドメイン(契約先: 自分で書く) - 期限(書き込む欄): 汎用JPなら、登録が終わった月の翌年の同じ月の末日 - 確かめる項目: どこで登録し、登録者はだれか - 手放したあと: 汎用JPは、登録者が廃止を届け出た場合などは、廃止の翌日から20日間で回復の締め切り。gTLDは30日

② サーバー(契約先: 自分で書く) - 期限(書き込む欄): 自分の契約の更新日 - 確かめる項目: 解約するサーバーを指すAレコードやCNAMEレコードを消したか - やめたあと(書き込む欄): 自分の契約の解約の決まり

③ DNS(権威DNS)(ドメインの会社・サーバーの会社・DNSホスティングのどれか) - 期限(書き込む欄): 任せている先の契約の更新日 - 確かめる項目: 権威DNSはどこが持っているか - やめたあと(書き込む欄): 任せている先の契約の決まり。変更が効くまでの最長の目安は、変更前のTTL(秒)÷3600=時間

サーバーの「消したか」は研究の結果ではなく、手放した資源が乗っ取られた例を受けて、このサイトが置いた確認の項目です。

式と例を、番号順に1つずつ並べます。TTLは秒の数字です。

  • 式1: 効くまでの最長の目安(時間)=変更前のTTL(秒)÷3600
  • 例1: 変更前のTTLが3600なら、3600 ÷ 3600 = 1時間です。
  • 式2: 回復の締め切り=廃止の翌日から20日間(汎用JPドメインで、登録者が廃止を届け出た場合など)
  • 例2: 登録者が廃止を届け出て廃止された日の翌日から数えて20日間が、元の登録者が取り戻せる期間です。
  • 式3: 汎用JPドメインの期限=登録が終わった月の翌年の同じ月の末日
  • 例3: 2026年10月5日に登録が終わったなら、期限は2027年10月31日です。
乗り換えや解約の前に確かめる、ドメインの登録先、権威DNSの持ち主、古いレコード、TTL、期限の5つの点です。
乗り換え・解約の前の確認

ここまでで、仕組みと確認の点は済みました。次に困るのは、サーバーの費用がいくらかかるか、払い方でいくら差が出るかです。ここは次の記事で計算しています: さくらのレンタルサーバーの料金:スタンダードは払い方で3年に5,760円の差

JPドメインの登録は190万件を超え、4年で約11%増えた

登録数は、2026年10月1日現在で1,901,067件で、2022年から約11%増えました。公的な統計ではなく、.jpの登録を受けている会社JPRSの発表の数字です。

JPドメインの登録数は2026年10月1日現在で1,901,067件で、前の年より83,558件、2022年より約11.0%増えました。
JPドメインの登録数

登録の7割近くを占める汎用JPドメインの決まりが、自分に関係する人が多いでしょう。

ホームページやブログを見たり書いたりする人は半数を超え、総務省の令和6年の調査では、使い道に「ホームページやブログの閲覧、書き込み、または開設・更新」を挙げた人が57.4%(20〜29歳では63.4%)でした。企業では、クラウドを一部でも使う所が8割を超えています。

よくある質問

レンタルサーバーとドメインは、別の契約ですか。 役割が別なので、別の会社と契約できます。同じ会社でまとめた場合も、確認表の3つは分けて埋めます。

DNSはだれが持つのですか。 権威DNSは、ドメインの管理者が自分で置くか、DNSホスティングに任せます。どちらにしているかで、設定を変える画面の場所が変わります。

ルートのDNSサーバー(DNSのいちばん上の段)は世界で13台ですか。 13は名前の数です。root-servers.orgの数では、12の組織が2048か所で動かしています。

ドメインの期限が切れたら、すぐ他人のものになりますか。 すぐではなく、廃止のあとの決まりは「手放したあとの決まり」の図のとおりです。その期間を過ぎると、第三者にもう一度登録されること(ドロップキャッチ)があります。

DNSサーバーを貸す会社には、法律の決まりがありますか。 利用者が30万以上のDNSホスティングは、電気通信事業法という法律の決まりの対象になります。

手放したドメインやクラウドの資源は、他人に悪用されることがある

ここは海外のクラウドを中心にした研究の話で、日本のレンタルサーバーで何件起きたかは、どの研究からも分かりません。上の確認表で足りる人は、読み飛ばして構いません。

広く使われているクラウドでは、手放された資源の乗っ取りが20,904件見つかり、悪用のうち75%は検索順位をだますSEOでした。Frießほか(2024年)の研究によるもので、海外のクラウドを使う人には当てはまりやすい話です。

Jens Frieß, Tobias Gattermayer, Nethanel Gelernter, Haya Schulmann, Miの「Title:Cloudy with a Chance of Cyberattac」の切り抜き。75の所を赤い枠で囲んでいます。
出典: Jens Frieß, Tobias Gattermayer, Nethanel Gelernter, Haya Schulmann, Mi(2026-10-22 撮影)

廃止されたドメイン名を第三者がもう一度登録すること(ドロップキャッチ)は、合法な手段です。ただ、柿崎・田中(2025年)は、フィッシングや商標の侵害に使われる危険があると指摘しています。

DNSそのものにも弱い所があります。IPv4は従来のIPアドレス、IPv6は新しい方式のIPアドレスです。IPv6のアドレスを引く場合でも、81%のドメイン名ではIPv4を使う経路が欠かせませんでした。浅井ほか(2013年)の報告です。

また、送り主を偽った問い合わせに答えてしまうキャッシュDNSが、調べたIPアドレス10万のうち約7%で見つかりました。鈴木(2022年)の報告です。

研究の読み方

研究 分かったこと
Frießほか(2024年) 乗っ取り20,904件。短い物は15日まで、3分の1は65日を超えて続いた。悪用の75%はSEO。攻撃者は主にIPアドレスをねらうというこれまでの見方と違う結果
柿崎・田中(2025年) ドロップキャッチは合法だが、不正な目的に使われる危険がある
浅井ほか(2013年) IPv6のアドレスを引く場合も、81%でIPv4が欠かせなかった。DNSが止まるとサイトやメールにまで影響が広がりやすい
鈴木(2022年) IPアドレス10万のうち約7%、JPでは約24%が脆弱なキャッシュDNSのまま

限界は次のとおりです。どの研究も、読めたのは要旨だけです。

  • Frießほか: 実際の乗っ取りの計測で、広く使われるクラウドの手放された資源が対象。海外のクラウドの話です。
  • 柿崎・田中: 技術と法・制度の検討で、日本の地方公共団体が仕事を外に頼む場面が対象。件数も効果も測っていません。
  • 浅井ほか: 世界的なIPv6運用試験の期間中とその前後に測ったドメイン名が対象。計測から10年以上たっていて、81%はいまの数字ではありません。
  • 鈴木: ネットワークの計測で、大会の要旨集。問い合わせに答える側のキャッシュDNSの話で、自分のドメインを置く権威DNSの話ではありません。

次に読む

費用の相場と払い方による差は、次の記事で計算しています。 - さくらのレンタルサーバーの料金:スタンダードは払い方で3年に5,760円の差

サーバーを乗り換えたあと、表示の重さが前と比べてどう変わったかを確かめる手順は、こちらにまとめています。 - Kinsta の WordPress サーバーへ乗り換える前と後で、同じ重い場面を見比べる方法

このサイトで次に調べる候補: 社内のネットワークでいう「ドメイン」(ドメインコントローラーなど)との違いが知りたい人向け

出典

  1. 柿崎淑郎・田中幸弘(2025)「地方公共団体におけるドロップキャッチへの対応と実効可能性」日本セキュリティ・マネジメント学会誌 39巻3号. https://doi.org/10.32230/jssmjournal.39.3_3
  2. 浅井大史・福田健介・江崎浩(2013)「DNS探索グラフによるIPv4/IPv6トランスポートを考慮したDNS委譲構造の分析」コンピュータ ソフトウェア 30巻2号. https://doi.org/10.11309/jssst.30.2_135
  3. Jens Frieß, Tobias Gattermayer, Nethanel Gelernter, Haya Schulmann, Michael Waidner(2024)「Cloudy with a Chance of Cyberattacks: Dangling Resources Abuse on Cloud Platforms」USENIX NSDI'24(arXiv:2403.19368). https://arxiv.org/abs/2403.19368
  4. 鈴木常彦(2022)「減らない脆弱性 - 隠れオープンリゾルバ -」経営情報学会 2022年全国研究発表大会 要旨集. https://doi.org/10.11497/jasmin.202211.0_291
  5. 総務省『令和6年通信利用動向調査』2024年(令和6年8月末時点). https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/statistics/data/250530_1.pdf
  6. 株式会社日本レジストリサービス(JPRS)「JPドメイン名の登録数が190万件を突破」2026年10月2日発表(JPRSの発表を配信したもの). https://digitalpr.jp/r/144924
  7. 総務省「ドメイン名電気通信役務の信頼性等の確保」. https://www.soumu.go.jp/menu_seisaku/ictseisaku/domain/index.html
  8. JPNIC「DNS」. https://www.nic.ad.jp/ja/dns/
  9. RFC 1035. https://www.rfc-editor.org/rfc/rfc1035.txt
  10. JPRS「汎用JPドメイン名登録等に関する規則」. https://jprs.jp/doc/rule/rule-wideusejp.html
  11. ICANN「Expired Registration Recovery Policy」2024年2月21日版. https://www.icann.org/en/contracted-parties/consensus-policies/expired-registration-recovery-policy/expired-registration-recovery-policy-21-02-2024-en
  12. root-servers.org(2026年10月22日時点の数). https://root-servers.org/

この記事は、AI で下書きし、公式の資料と論文で確かめてから公開しています。

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