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中古車売却の税金還付は名義変更では戻らない。2025年の廃車の28.6%は輸出で、重量税も対象外

中古車売却の税金還付は名義変更では戻らない。2025年の廃車の28.6%は輸出で、重量税も対象外
2026-10-22 更新

この記事の要点

  • 中古車を売却して名義変更しても、国や都道府県から税金の還付はありません。税金が月割などで戻るのは、車の登録を消す抹消登録(廃車)をしたときだけです。
  • 2025年の抹消5,734,114台のうち、輸出抹消は1,640,727台で約28.6%でした。重量税が戻るのは解体と同時に申請したときだけです。輸出抹消と、車検の残りが1か月未満のときは戻りません。
  • 売った代金に税がかかるかも確かめました。通勤用の自動車のような生活に必要な物を売った所得には、所得税がかかりません。会社員がたまたま自家用車を売るのは、消費税のかかる取引に当たりません。
この記事の目次(8)
  1. 中古車の売却では税金は戻らず、戻るのは抹消登録のとき
  2. 売る・一時抹消・解体・輸出で戻るお金が変わる仕組み
  3. 2025年の抹消は3割近くが輸出だった
  4. 研究と論考で分かっていること
  5. 自分の額で計算する還付の表
  6. よくある質問
  7. 次に読む
  8. 出典

廃車にすると決めたあと、動かない車や車検切れの車の引き取りをどこに頼むかで迷う人は多いはずです。その答えはこちらの記事にあります:動かない車・車検切れの車の廃車:カーネクストに電話する前に答えておく5つの質問

中古車の売却では税金は戻らず、戻るのは抹消登録のとき

中古車を売って名義変更(移転登録)しても、自動車税・軽自動車税・重量税は戻りません。東京都主税局の案内では、年度の途中で名義変更しても、その年度分は前の所有者が納めます。税金が戻るのは、運輸支局などで車の登録を消す「抹消登録」をしたときです。

抹消登録で戻るお金と、その条件は次の3つです。

  • 自動車税:抹消した月の翌月から月割で戻ります。3月の抹消と軽自動車は戻りません。
  • 重量税:解体による永久抹消と同時に申請したときだけ戻ります。輸出抹消と、車検の残りが1か月未満のときは戻りません。
  • 自賠責保険料:保険会社の窓口で解約したときに戻ります。保険期間の残りが1か月未満なら戻りません。
年税額39,500円の車を8月に抹消すると自動車税は23,100円戻り、重量税24,600円で車検の残りが24か月のうち5か月なら5,125円戻る例です。
抹消したときに戻る額の例

たとえば年税額39,500円の車を8月に抹消すると、自動車税は23,100円戻ります。

売却では税金は戻りませんが、リサイクル料金を預けてある車なら別のお金を受け取れます。環境省と経済産業省の文書では、中古車として売るとき、買い手は車の値段に加えてリサイクル預託金相当額も代金に含めて払う必要があるとしています。この相当額は、シュレッダーダスト・エアバッグ類・フロン類の料金と情報管理料金を合わせた額です。

売った代金そのものに税がかかるかは、次の点で確かめられます。国税庁の案内では、通勤用の自動車などの生活に通常必要な動産を売った所得には、所得税がかかりません。給与所得者がたまたま自家用車を売るのは、消費税のかかる「事業として行う取引」に当たらないとされています。

売った代金に所得税や消費税がかかるかを、車の使い方と売り方で確かめる4つの点です。
代金に税がかかるかの確認

売る・一時抹消・解体・輸出で戻るお金が変わる仕組み

戻るお金は、車の登録をどう変えるかで決まります。名義変更は持ち主が替わるだけで、車の登録は残ります。抹消登録には、解体も輸出もしないまま登録を消す一時抹消、解体して登録を消す永久抹消、中古車として輸出するための輸出抹消があります。

自動車税の「廃車した日」は、業者に車を渡した日ではありません。東京都主税局の案内では、運輸支局などで実際に抹消登録した日です。3月末に業者へ渡しても、登録を消したのが3月中なら、その年度の自動車税は戻りません。

自動車税の還付を受け取る権利は、販売店などに譲ることができます。大阪府の案内では、譲った場合、還付金は譲り受けた人あてに支払われます。業者に廃車を頼むときは、この権利を譲る書類が含まれていないか確かめると、自分の取り分が見えます。

重量税の還付を申請するのは、引取業者に車を渡した最終所有者です。国税庁などの案内では、その重量税を実際に納めた人かどうかは問われません。還付金が支払われるまでは、おおむね2か月半程度かかります。

引取業者に車を渡し、解体され、永久抹消と同時に還付を申請し、おおむね2か月半程度で還付金が支払われる流れです。
重量税が戻るまでの流れ

自賠責保険は、廃車しただけでは解約になりません。国土交通省の案内では、保険会社の窓口で手続きした時点で初めて解約になり、代理店ではできません。抹消のあと、窓口での解約を忘れると保険料は戻りません。

2025年の抹消は3割近くが輸出だった

2025年の抹消登録は、輸出抹消・永久抹消・一時抹消の3つの台数を足すと5,734,114台で、そのうち輸出抹消が約28.6%でした(割合はそれぞれの台数÷5,734,114台)。日本自動車販売協会連合会という業界団体の統計で、国の統計ではありません。廃車の3割近くを占める輸出抹消では、重量税は戻りません。

2025年の抹消登録は一時抹消が約69.0%、輸出抹消が約28.6%、永久抹消が約2.4%で、重量税が戻る道は解体と同時に申請する永久抹消だけです。
2025年の抹消の内訳

同じ統計の2025年の中古車登録台数は3,632,179台です。ただしこの数は、新規登録・名義の移転・使用者の変更の3つの手続きを合わせた数です。名義変更だけの台数ではないので、抹消の台数と比べることはしません。

国の集計では、令和6年度に使用済自動車を引き取ったという報告が約256万件ありました。経済産業大臣と環境大臣の公表です。期間も出どころも上の統計と違うため、足したり割ったりはしません。

都道府県にとって自動車税は大きな税です。令和5年度の地方財政計画では、自動車税の種別割が1兆5,141億円、軽自動車税の種別割が3,002億円でした。これは実際に集まった税収ではなく、計画の額です。

研究と論考で分かっていること

岩﨑政明(2023年)の論考では、生活用動産を売った所得は、税を負う力が弱いことから非課税とされる例に挙げられています。同じ論考は、利益を目的に続けて売れば、事業所得か雑所得の対象になると述べています。通勤や家族の用事に使った車を1台売る人には当てはまりやすく、利益目当てに車の売り買いを繰り返す人には当てはまりません。

阿部新(2018年)の講演要旨では、「抹消登録台数の20%から25%が中古車として輸出されていると言われる」という伝聞を紹介し、車種別の輸出の割合は輸出抹消登録台数で見るのが望ましいと示しました。廃車のうち輸出がどれだけあるかを知りたい人には、この伝聞の数字より、前の節の2025年の実数が手がかりになります。

大塚直(2002年)の論考では、自動車リサイクル法はユーザーが費用を払う仕組みのため、10年間で1兆円程度のお金が滞留するといった課題があると論じています。リサイクル料金をなぜ先に預けるのかを知りたい人には参考になり、施行後に実際いくら滞留したかを知りたい人には当てはまりません。

研究の読み方

研究 調べ方 対象 分かったこと 限界
岩﨑政明(2023年) 税法の論考(講演録) 所得税法の非課税所得の決まり 生活用動産の譲渡所得は非課税の例。利益目的で続けて売れば別の所得 査読付きではない。執筆者の個人的な見解で、国税庁の公式の見解ではない。車を名指しした記述は無い
阿部新(2018年) 公的な統計を比べた二次分析 貿易統計と輸出抹消登録台数 車種別の輸出の割合は輸出抹消登録台数で見るのが望ましい 学会の短い講演要旨。20〜25%は伝聞の数字
大塚直(2002年) 法制度の論考 自動車リサイクル法の費用の集め方 ユーザーが費用を払う仕組みに課題がある 2005年の施行前の論考。滞留額は見込み

どれも制度と統計を整理した論考で、効果や関係を測った研究ではありません。

自分の額で計算する還付の表

計算の前に、還付の条件に当てはまるかを確かめます。

  • 名義変更ではなく、抹消登録をするか(自動車税・重量税の両方)
  • 3月の抹消ではないか(自動車税)
  • 軽自動車ではないか(自動車税)
  • 輸出抹消ではないか(重量税)
  • 解体と同時に還付を申請するか(重量税)
  • 車検の残りが1か月以上あるか(重量税)

使い方:自分の年税額・抹消する月・納めた重量税・車検の残り月数を入れてください。

お金 入れる数字 式 資料の数字で計算した例
自動車税 年税額、抹消する月 年税額 −〔年税額 × 4月から抹消月までの月数 ÷ 12〕 39,500円・8月に抹消 → 23,100円
重量税 納めた重量税額、車検の残り月数、車検の有効期間の月数 納めた重量税額 × 車検の残り月数 ÷ 車検の有効期間の月数 24,600円・残り5か月・有効期間24か月 → 5,125円

自動車税の〔 〕の中は、100円未満を切り捨てます。例では 39,500×5÷12=16,458 を 16,400円にし、39,500−16,400=23,100円です。重量税の残り月数は、1か月に満たない端数を切り捨てます。例では 24,600×5÷24=5,125円です。

次の早見表は、4つのお金が売る・抹消の4つの道で戻るかをまとめたものです。上位の記事で確かめた範囲では、重量税と自賠責まで道ごとに並べた表はありませんでした。

売却(名義変更) 一時抹消 解体して永久抹消 輸出抹消
自動車税 戻らない 月割で戻る。3月は戻らない 月割で戻る。3月は戻らない 月割で戻る。3月は戻らない
軽自動車税 戻らない 戻らない 戻らない 戻らない
重量税 戻らない 戻らない 残り1か月以上で、解体と同時の申請なら戻る 戻らない
自賠責 — 窓口で解約すれば戻る。残り1か月未満は戻らない 同左 同左
リサイクル預託金 買い手から相当額を代金に含めて受け取る — — —

※「—」は、この表では扱わない組み合わせです。

よくある質問

軽自動車でも税金は戻りますか。 戻りません。軽自動車税は毎年4月1日の持ち主にかかり、4月2日以降に廃車や譲渡をしても、その年度分を納めます。月割の還付はありません。

3月に廃車するとどうなりますか。 自動車税は戻りません。3月中に抹消登録すると、その年度の税は納税義務者にかかるとされています。業者に渡した日ではなく、登録を消した日で決まります。

車を売ったら確定申告は要りますか。 通勤用の自動車のような生活に通常必要な動産を売った所得には、所得税がかかりません。一方、前の節の論考は、利益を目的に続けて売れば事業所得か雑所得の対象になると述べています。売り方が当てはまるかを、上の確認の図で確かめてください。

売って損が出たら、他の所得と差し引けますか。 国税庁の案内では、生活に通常必要でない資産で出た損は、競走馬の一定の場合を除き、他の所得と差し引けません。通勤用の車のような生活に通常必要な動産は、売った所得にそもそも所得税がかからない側です。自分の車がどちらに当たるかを、使い方から確かめてください。

次に読む

抹消で税金が戻ると分かったあと、残る問いは「動かない車や車検切れの車を、どこに頼んで廃車にするか」と「廃車の手続きそのものにいくらかかるか」です。

このサイトで次に調べる候補:「車 買取 相場 シュミレーション」(売る前に買取額の目安を知りたい人向け)

出典

  1. 国税庁「No.3105 譲渡所得の対象となる資産と課税方法」. https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3105.htm
  2. 国税庁「No.2250 損益通算」. https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2250.htm
  3. 国税庁「No.6105 課税の対象」. https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6105.htm
  4. 東京都主税局「自動車税|自動車と税金」. https://www.tax.metro.tokyo.lg.jp/shitsumon/automobiles/j
  5. 大阪府「自動車税還付金の概要」. https://www.pref.osaka.lg.jp/o050160/osakajidoshazei/kanpukin/index.html
  6. 大阪府「還付請求権を譲渡した場合の手続き」. https://www.pref.osaka.lg.jp/o050160/osakajidoshazei/kanpukinsaikenjyoto/index.html
  7. 岩見沢市 広報(令和2年2月号)軽自動車税. https://www.city.iwamizawa.hokkaido.jp/material/files/group/2/content_20200124_085754.pdf
  8. 国税庁・国土交通省・軽自動車検査協会「使用済自動車に係る自動車重量税廃車還付制度について」(令和4年1月). https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/jidoshajuryo/pdf/01.pdf
  9. 国土交通省「自賠責保険 よくあるご質問」. https://www.mlit.go.jp/jidosha/jibaiseki/faq/index.html
  10. 環境省・経済産業省「自動車リサイクル法におけるリサイクル料金負担の恣意的な転嫁の禁止について」(2004年12月21日). https://www.env.go.jp/content/000040297.pdf
  11. 一般社団法人日本自動車販売協会連合会『2025年12月度抹消登録台数』『2025年12月度中古車登録台数』2025年. https://www.jada.or.jp/files/libs/6725/202602061720038072.pdf
  12. 経済産業大臣・環境大臣『令和6年度使用済自動車、解体自動車及び特定再資源化等物品の引取り及び引渡し状況の公表について』令和6年度. https://www.env.go.jp/content/000315710.pdf
  13. 総務省『地方税に関する参考計数資料』(地方財政計画の推移 令和元~5年度・東京都主税局の掲載)令和5年度. https://www.tax.metro.tokyo.lg.jp/documents/d/tax/9_05_01_r05
  14. 岩﨑政明(2023)「生活用動産の譲渡益や学資貸与の債務免除益に所得税は課されるか -非課税所得をめぐる個別的検討-」税大ジャーナル 35号. https://www.nta.go.jp/about/organization/ntc/kenkyu/journal/saisin/35-01.pdf
  15. 阿部新(2018)「中古車輸出関連統計の比較考察」廃棄物資源循環学会研究発表会講演集 29. https://doi.org/10.14912/jsmcwm.29.0_171
  16. 大塚直(2002)「自動車リサイクル法の制度と課題」廃棄物学会誌 13巻4号. https://doi.org/10.3985/wmr.13.193

この記事は、AI で下書きし、公式の資料と論文で確かめてから公開しています。

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