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廃車手続きの費用相場:国が決めた額は永久抹消が無料、一時抹消は窓口500円

廃車手続きの費用相場:国が決めた額は永久抹消が無料、一時抹消は窓口500円
2026-10-20 公開・2026-10-21 更新

この記事の要点

  • 廃車手続きの費用のうち、相場を調べなくても公式に額が決まっているのは登録の手数料です。永久抹消と解体届出は無料で、一時抹消は2026年4月1日の改定から窓口500円・オンライン450円です。
  • リサイクル料金は、自動車リサイクル促進センター(JARC)の目安を足すと10,540〜20,540円です(資金管理料金を引取時預託の410円で計算した場合)。実際の額は車種ごとにメーカーが公表しています。解体・レッカー・代行の費用は、国の手数料表にもJARCのリサイクル料金の内訳にも入っていません。額は依頼先の見積もりで確かめます。
  • 公式の表で並べると、車を残したまま使うのを止めるだけの一時抹消は窓口500円かかるのに、解体して登録を消す永久抹消は無料で、手続きが重そうな方が安いのは、調べて分かった意外な点です。
  • 重量税は、車検の残りが1か月以上あり、永久抹消か解体届出と同時に還付を申請したときに戻ります(一時抹消だけでは戻りません)。支払いまではおおむね2か月半かかります。自動車税は、抹消登録した月の翌月から月割で減ります。
この記事の目次(9)
  1. 結論:廃車の費用は「公式の額」と「見積もりの額」に分けて見る
  2. 仕組み:永久抹消・一時抹消・解体返納の違い
  3. データで見る:引取2,477,487件と、平均使用年数13.13年
  4. 研究で分かっていること:費用ではなく、制度と業者への影響
  5. 自分で確かめる表:手数料・費用の分け方・戻るお金
  6. 自分の条件で足す手数料と見積もりの表
  7. よくある質問:軽自動車・陸運局・ディーラー・還付
  8. 次に読む
  9. 出典

動かない車の廃車で、業者の費用が0円になる条件を確かめる記事: 動かない車・車検切れの車の廃車で、査定・レッカー引き取り・手続き代行が0円かどうか、カーネクストに電話する前に確かめる5つの質問

結論:廃車の費用は「公式の額」と「見積もりの額」に分けて見る

廃車にかかるお金は、国・メーカー・JARCの資料に額が載っているものと、載っていないものの2つに分かれます。国が決めた額のうち、永久抹消と、軽自動車の解体返納の手数料は無料です。一時抹消は、2026年4月1日の改定から窓口500円・オンライン450円です。

500円は、窓口で申請する「一時抹消」(車を使うのを一時止める手続き)の登録手数料です(令和8年4月の改定額。オンライン申請は450円)。車を解体して登録を消す「永久抹消」の手数料ではありません。「廃車は500円」という意味ではないので、注意してください。

リサイクル料金は、JARCの目安を足すと10,540〜20,540円です(JARC「リサイクル料金内訳」をもとにした計算。資金管理料金は引取時預託の410円で計算)。解体・レッカー・代行の費用は、国の手数料表にもJARCのリサイクル料金の内訳にも入っていません。額は依頼先の見積もりで確かめます。見積もりを受け取ったら、この部分をほかの費用と分けて見ます。

自動車リサイクル促進センター リサイクル料金内訳の「引取時預託」の切り抜き。410の所を赤い枠で囲んでいます。
出典: 自動車リサイクル促進センター リサイクル料金内訳(2026-10-21 撮影)

仕組み:永久抹消・一時抹消・解体返納の違い

抹消登録とは、運輸支局で車の登録を消す手続きです。永久抹消は、車を解体したあとに登録を消す手続きです。一時抹消は、車を残したまま、使うのを一時止める手続きです。

永久抹消は、解体が終わるまで申請できません。新潟運輸支局の案内には「使用済み自動車の解体報告の通知を受けてからでないと申請をすることができません」と書かれています。一時抹消をしたあとで解体した車は、「解体届出」という手続きをします。手数料は永久抹消と同じく無料です。

軽自動車の窓口は、運輸支局ではなく軽自動車検査協会です。解体した軽自動車の手続きは「解体返納」といい、手数料は無料です。

日本の制度は、リサイクルの費用を誰が負担するかを法律で決めています。各国の制度を比べた Sakai ほか(2014年)は、日本の法律の特徴として、リサイクルする部品・素材、費用を負担する関係者、情報管理の仕組みを定めている点を挙げています。

データで見る:引取2,477,487件と、平均使用年数13.13年

令和7年度に引き取られた使用済自動車は2,477,487件でした。12か月で割ると、月の平均は約206,457件です(2,477,487 ÷ 12 で計算)。月ごとに見ると、多かったのは4月の239,781件、少なかったのは1月の177,850件でした。

車を使う年数の目安には、一般財団法人 自動車検査登録情報協会(AIRIA)の統計があります。AIRIAは省庁ではなく、団体です。令和8年3月末の乗用車(軽自動車を除く)の平均使用年数は13.13年で、前年の13.35年より短くなりました。

これまでで最も長かったのは、令和3年の13.87年です。ただし、AIRIAは「減少台数には一時抹消登録された自動車も含まれるため、自動車が完全にスクラップされるまでの年数とは若干異なる」と注意しています。13.13年は、解体されるまでの年数とは若干異なります。

令和7年度の使用済自動車の引取は2,477,487件、月の平均は約206,457件、乗用車の平均使用年数は13.13年であることを示す図
引取の件数と使用年数

抹消登録の台数は、数え方にも注意が要ります。阿部(2019年)の学会講演要旨は、前期末保有台数+当期新車販売台数−当期末保有台数で出す抹消登録台数は、中古車輸出・使用済自動車・抹消状態の増加を合わせた数だと説明しています。これは査読を経た論文ではなく、講演要旨です。

研究で分かっていること:費用ではなく、制度と業者への影響

ここで取り上げる4本は、利用者が払う額を測った研究ではありません。ランダム化の試験ではなく、質問紙調査・制度の比較・解説・統計の出し方を論じた講演要旨です。費用の額は、公式の資料と見積もりで確かめます。

山口・金谷(2007年)が関西地区の解体業者を対象に質問紙調査などで調べた研究では、半数以上の業者に、使用済み自動車の台数減・事務量の増加・経済的負担の増加という影響が出ていると報告されました。同じ研究は、日本全体で年間約37万台が自動車リサイクル法に基づいて処理されず、行方不明になっていると推定しています。ただし、対象は関西だけで、法施行(2005年)直後の状況です。回答数も要旨には書かれていないので、今の台数として読むことはできません。

Sakai ほか(2014年)は、EU・日本・韓国・中国・米国などの制度を比べたレビューです。法律で制度を作った国の多くが、回収率95%超えを目標にしていると書かれています。利用者が払う額は測っていません。2013年に受理された論文で、その当時の制度を扱っています。

栗田(2025年)は、制度を解説した記事です。利用者が負担するリサイクル料金を元手に、樹脂やガラスなどを回収した事業者にお金で報いる「資源回収インセンティブ制度」が、2026年4月からの開始を目指して準備されていたと書かれています。実証の研究ではないので、補足として読んでください。

自分で確かめる表:手数料・費用の分け方・戻るお金

表A:抹消の手数料(2026年4月1日改定)

手続き 改定前 2026年4月1日から 差
一時抹消(窓口) 350円 500円 500 − 350 = 150円増(約42.9%増)
一時抹消(オンライン) 350円 450円 450 − 350 = 100円増
永久抹消・解体届出 — 無料 —
解体返納(軽自動車) — 無料 —

出典:国土交通省の手数料改定表、新潟運輸支局、軽自動車検査協会。

運輸支局のページの表示も揃っていません。青森の運輸支局のページには「※令和8年4月1日以降の手数料は こちら」という注意書きがあります。宮城運輸支局のページは「350円」のままで、注意書きはありません。

一時抹消の手数料が改定前350円から窓口500円・オンライン450円になり、永久抹消・解体届出と軽自動車の解体返納は無料であることを示す表
抹消の手数料(2026年4月改定)

表B:公式に決まっている額と、見積もりで確かめる額

条件:JARCの目安の幅をそのまま足し、資金管理料金は引取時預託の410円で計算した場合です。

区分 項目 額 出典
国が決めた額 抹消の手数料 表Aのとおり 国土交通省ほか
メーカー・輸入事業者が決める料金(JARCの目安) シュレッダーダスト 6,000〜12,000円程度 JARC
メーカー・輸入事業者が決める料金(JARCの目安) エアバッグ類 2,000〜4,000円程度 JARC
メーカー・輸入事業者が決める料金(JARCの目安) フロン類 2,000〜4,000円程度 JARC
団体の料金 情報管理料金 130円/台 JARC
団体の料金 資金管理料金(引取時預託) 410円/台 JARC
国の手数料表・JARCの内訳に無い額 解体・レッカー・代行 依頼先の見積もりで確かめる —
  • 下限: 6,000 + 2,000 + 2,000 + 130 + 410 = 10,540円
  • 上限: 12,000 + 4,000 + 4,000 + 130 + 410 = 20,540円

10,540〜20,540円は、JARCの目安を足した額です。廃車のときに払う額そのものではありません。リサイクル料金の実際の額は、車種ごとにメーカーが公表しています。

JARCの料金表では、資金管理料金が新車購入時の預託(290円)と引取時の預託(410円)に分かれています。

表C:戻るお金の条件

税 戻る条件 いつ・どう戻るか 出典
自動車重量税 永久抹消か解体届出と同時に還付を申請すること。車検の残りが1か月以上あること 支払いまでおおむね2か月半 国税庁 No.7193、新潟運輸支局
自動車税 年度の途中で抹消登録すること 抹消登録した月の翌月から月割で減額 東京都主税局
軽自動車税 月割の還付はない 4月2日以降に廃車しても、その年度分は納める 岩見沢市の広報(2020年)

重量税の還付申請は、抹消と同時に出すことが条件です。新潟運輸支局の案内には「永久抹消登録の申請と同時になされなかった場合、後日の還付申請の提出はできません」と書かれています。

自動車税の月割は、業者に車を渡した日ではなく、運輸支局で実際に抹消登録した日で数えます。この説明は東京都の資料です。2026年4月1日から、「自動車税種別割」は「自動車税」に名前が変わりました。

軽自動車税の説明は、2020年の岩見沢市の広報によるものです。古い資料なので、住んでいる市区町村の案内もあわせて確かめてください。

業者に車を渡してから、解体報告の通知、抹消と重量税の還付申請、自動車税の月割の減額、重量税の還付までの流れを示す図
引き渡しから還付まで

自分の条件で足す手数料と見積もりの表

使い方: 自分の手続きと見積もりの額を右の欄に入れて、上から順に確かめます。

項目 記事で確かめた額・条件 自分の場合
抹消の手数料 永久抹消・解体届出は無料、一時抹消は窓口500円・オンライン450円(2026年4月1日改定)  
リサイクル料金 見積もりに入っているかを見る。入っていれば、車種ごとにメーカーが公表している額と比べる(JARCの目安を足すと10,540〜20,540円)  
解体・レッカー・代行 国の手数料表にもJARCの内訳にも無い。依頼先の見積もりの額  
重量税の還付 車検の残りが1か月以上あり、永久抹消か解体届出と同時に申請した場合に戻る  
払う額の合計 抹消の手数料・リサイクル料金・解体・レッカー・代行の3行を足す(重量税の還付は、別に戻る額)  

式: 払う額の合計 = 抹消の手数料 + 見積もりに入っているリサイクル料金 + 解体・レッカー・代行の見積もり額

例: 一時抹消を窓口でしたあとに解体届出をすると、手数料は 500円 + 0円 = 500円です。初めから永久抹消をすれば手数料は0円です。

よくある質問:軽自動車・陸運局・ディーラー・還付

軽自動車は普通車と何が違いますか?

手続きの窓口が軽自動車検査協会になります。解体返納の手数料は無料です。軽自動車税には月割の還付がないと、岩見沢市の広報(2020年)は説明しています。

自分で陸運局(運輸支局)に行くと、窓口でいくら払いますか?

永久抹消と解体届出の手数料は無料です。一時抹消は、2026年4月1日から窓口500円です。オンラインで申請すると450円です。

ディーラーに頼むと、どこに費用がかかりますか?

登録の手数料は国が決めた額で、国土交通省の表に載っています(一時抹消は窓口とオンラインで額が違います)。解体・レッカー・代行の費用は、国の手数料表にもJARCのリサイクル料金の内訳にも入っていません。額は依頼先の見積もりで確かめます。見積もりでは、この部分が手数料やリサイクル料金と分けて書かれているかを見ます。

重量税と自動車税はいつ戻りますか?

重量税は、永久抹消か解体届出と同時に還付を申請し、車検の残りが1か月以上あれば、おおむね2か月半で支払われます。自動車税は、抹消登録した月の翌月から月割で減ります。くわしい条件は表Cにまとめました。

軽自動車の重量税も戻りますか?

軽自動車検査協会の解体返納のページにも「車検残存期間が1ヶ月以上ある場合に限ります」とあります。国税庁が示す条件も、車検の残りが1か月以上あることです。

事業で使う車の勘定科目・消費税と、バイク・原付の廃車は、この記事では扱いません。

廃車の見積もりで、公式の額と業者の額が分かれているか、車検の残り、重量税の還付申請、抹消登録の日を確かめるためのチェックリスト
見積もりで確かめる点

次に読む

このサイトで次に調べる候補: 車 売却 税金 還付(車を廃車にせず売ったとき、自動車税や重量税が戻るかを知りたい人向け)

出典

この記事の数字と事実の出どころは、下の一覧にまとめています。

  1. 山口健太郎・金谷健(2007)「自動車リサイクル法施行が解体業者に及ぼした影響」環境システム研究論文集 35. https://doi.org/10.2208/proer.35.461
  2. Sakai, S. ほか(2014)「An international comparative study of end-of-life vehicle (ELV) recycling systems」Journal of Material Cycles and Waste Management 16. https://doi.org/10.1007/s10163-013-0173-2
  3. 栗田聡(2025)「使用済自動車に係る資源回収インセンティブ制度の概説」廃棄物資源循環学会誌 36(6). https://doi.org/10.3985/mcwmr.36.465
  4. 阿部新(2019)「ハイブリッド車の抹消登録台数および輸出割合の算出における課題」廃棄物資源循環学会研究発表会講演集 30. https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsmcwm/30/0/30_193/_article/-char/ja
  5. 経済産業省・環境省『令和7年度使用済自動車、解体自動車及び特定再資源化等物品の引取り及び引渡し状況の公表について』(令和8年6月25日。表「1.使用済自動車、解体自動車の引取り・引渡し報告件数」の「引取」の行、合計2,477,487件)令和7年度. https://www.env.go.jp/content/000409068.pdf
  6. 一般財団法人 自動車検査登録情報協会『平均使用年数 2026年版』2026年. https://www.airia.or.jp/publish/file/shiyounensuu_2026.pdf
  7. 国土交通省 手数料改定表(R8.4 改定額). https://www.mlit.go.jp/jidosha/content/001978160.pdf
  8. 新潟運輸支局 永久抹消登録・解体届出. https://wwwtb.mlit.go.jp/hokushin/niigata/touroku/guidance/eikyuu.html
  9. 青森運輸支局 自動車の登録(一時抹消登録). https://wwwtb.mlit.go.jp/tohoku/am/am-sub02-006.html
  10. 宮城運輸支局 一時抹消登録手続き. https://wwwtb.mlit.go.jp/tohoku/mg/tr/sub02_01_04_02.html
  11. 軽自動車検査協会 解体返納. https://www.keikenkyo.or.jp/procedures/scrapped/dismantling.html
  12. 国税庁 タックスアンサー No.7193. https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/inshi/7193.htm
  13. 東京都主税局 都税Q&A(自動車税). https://www.tax.metro.tokyo.lg.jp/shitsumon/automobiles/j
  14. 岩見沢市 広報(令和2年2月号). https://www.city.iwamizawa.hokkaido.jp/material/files/group/2/content_20200124_085754.pdf
  15. 自動車リサイクル促進センター リサイクル料金内訳. https://www.jarc.or.jp/automobile/fee/feeindex/

この記事は、AI で下書きし、公式の資料と論文で確かめてから公開しています。

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