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家の購入費用シュミレーション:注文住宅を建てた世帯の36.1%が「価格が予定より高くなった」に不満

家の購入費用シュミレーション:注文住宅を建てた世帯の36.1%が「価格が予定より高くなった」に不満
2026-10-22 更新

この記事の要点

  • 家の購入費用シュミレーションは、物件の価格に3つの費用(仲介手数料の上限・登録免許税・印紙税)を足し、年収との比を国の平均と比べれば組めます。4,000万円の物件なら、仲介手数料の上限は138.6万円です。
  • 注文住宅を建てた世帯の36.1%が、満足していない点に「価格(予定より高くなった)」を挙げました。「特になし」の32.9%より多い数字です。
  • 比べる物差しは2つあります。フラット35を使った人の平均の総返済負担率22.8%と、平均の所要資金が世帯年収の4.8倍から7.2倍という建て方ごとの差です。
この記事の目次(8)
  1. 結論:購入費用は「価格+3つの費用」で組み、年収との比で確かめる
  2. 仲介手数料・登録免許税・印紙税の仕組みと期限
  3. 国の統計で見る建て方ごとの費用と年収
  4. 研究で分かっていること:試算に「金利が上がった場合」を入れる理由
  5. 自分の額で計算する表
  6. よくある質問
  7. 次に読む
  8. 出典

建て方で物差しが変わるので、マンションか一戸建てかで家族の意見が割れている人は、こちらを先に読んでください: 夫婦で意見が割れたまま住まいの窓口を予約していいかを確かめた記事

結論:購入費用は「価格+3つの費用」で組み、年収との比で確かめる

4,000万円の物件を3,500万円借りて買う場合(仮定の例)、3つの費用のうち額が決まる分だけで約143.1万円です。これに、土地と建物の登録免許税が評価額に応じて加わります。

試算は2段で組みます。まず物件の価格に3つの費用を足します。次に、年収倍率と総返済負担率を出して国の平均と比べます。

物件の価格を置き、仲介手数料の上限、登録免許税と印紙税を足し、年収倍率と総返済負担率を出して、金利が上がった場合で計算し直す5つの手順
購入費用の試算の手順

仲介手数料・登録免許税・印紙税の仕組みと期限

400万円を超える物件の仲介手数料の上限は、「価格×3.3%+6.6万円」(税込)です。価格を200万円と400万円で区切り、5.5%・4.4%・3.3%を掛けて足した額を、まとめた式です。800万円以下の空家などには、上限を33万円(30万円の1.1倍)とする特例があります。

登録免許税は、家の持ち主の名義を移す登記と、ローンの抵当権を設定する登記にかかる税です。抵当権とは、返せなくなったときに貸し手が家を担保にできる権利のことです。

課税の基準は物件の価格ではなく「評価額」です。評価額は、税の計算に使う家や土地の値打ちのことです。建物の軽い税率は、住宅用の家屋に当てはまる場合のものです。

軽い税率と印紙税の額には期限があります。

  • 土地の売買の登録免許税: 令和11年3月31日まで
  • 建物の売買と抵当権の登録免許税: 令和9年3月31日まで
  • 売買契約書の印紙税: 令和9年3月31日まで

年収と比べる言葉は2つです。年収倍率は、家に使うお金の総額(所要資金)を世帯年収で割った数です。総返済負担率は、1か月あたりの予定の返済額を世帯の月収で割った数です。

国土交通省の調査にも「返済負担率」がありますが、年間の支払額を世帯年収で割った数で、定義が違います。この記事では、2つを同じ物差しとしては並べません。

国の統計で見る建て方ごとの費用と年収

フラット35を使った人の平均では、所要資金は世帯年収の4.80倍(中古戸建)から7.16倍(土地付注文住宅)でした。下の倍率は、平均どうしを割って当ノートが計算した値です。機構が公表している平均の年収倍率とは一致しない場合があります。

フラット35の2025年度の利用者で、建て方ごとの平均所要資金・平均世帯年収と、その2つから計算した年収倍率を並べた表
建て方別の費用と年収

平均と中央値は、建て方によって大きく離れる

国土交通省の調査では、どの建て方でも購入資金の平均が中央値より高く出ています。中央値は、金額の順に並べたときの真ん中の世帯の額です。目安を置くときは、平均だけでなく中央値も見てください。

建て方ごとの購入資金の平均と中央値は、次の表のとおりです。

建て方 平均 中央値
注文住宅(土地を購入・全国) 7,646万円 5,100万円
注文住宅(建て替え・全国) 6,135万円 4,000万円
分譲戸建(三大都市圏) 5,099万円 4,600万円
分譲マンション(三大都市圏) 6,443万円 5,500万円
中古戸建(三大都市圏) 2,966万円 2,650万円
中古マンション(三大都市圏) 3,321万円 2,750万円

購入資金のうち自己資金が占める割合(自己資金比率)は、建て方で次のように違います。

  • 注文住宅(土地を購入・全国): 30.1%
  • 注文住宅(建て替え・全国): 51.5%
  • 分譲戸建(三大都市圏): 26.7%
  • 分譲マンション(三大都市圏): 39.9%
  • 中古戸建(三大都市圏): 38.1%
  • 中古マンション(三大都市圏): 40.0%
土地を買って建てた注文住宅は平均と中央値の差が2,546万円、中古戸建は316万円で、注文住宅を初めて買う世帯の自己資金比率は16.2%
平均と中央値の差

初めて家を買う世帯は、自己資金の割合が低く出ます。調査は「すべての住宅で、一次取得者に比べて二次取得者の方が自己資金が多い。」(国土交通省「令和7年度住宅市場動向調査」)とまとめています。建て替えを除く注文住宅で見ると、初めて買う世帯の自己資金比率は16.2%です。

返済の負担は、土地付注文住宅がいちばん重い

フラット35を使った人の平均の総返済負担率は22.8%で、前の年度より0.4ポイント下がりました。建て方別では、土地付注文住宅の26.4%が最も高く、建売住宅、注文住宅の順でした。

定義の違う国土交通省の返済負担率では、分譲戸建の20.6%(三大都市圏)が最も高く、注文住宅は18.1%でした。

注文住宅の不満は「予定より高くなった」が最も多い

注文住宅の世帯は、満足していない点に「価格(予定より高くなった)」を最も多く選びました。分譲戸建の世帯では、この項目は21.9%です。公式の表を並べると、注文住宅では価格への不満が「特になし」より多いのは、調べて分かった意外な点です。

研究で分かっていること:試算に「金利が上がった場合」を入れる理由

研究が示すのは、金利が動いたときの備えが薄い世帯が少なくないことです。変動金利で頭金を入れずに借りる人には当てはまりやすく、固定金利で自己資金を多く入れる人には当てはまりにくい話です。

  • 甲斐・川田(2014年)の研究では、低金利を理由に変動金利型を選んだ、頭金なしで買った、買った後に所得が下がった、という世帯の事例が多く見られました。完済の年齢が高齢期にかかるのに、繰り上げ返済を計画的にしていない事例も多くありました。
  • 沓澤(2007年)の研究では、ローンの選び方には金利の差だけでなく、危険を避けたい度合いも関係がありました。変動金利が1%上がると、住宅の需要が約1.63%減るという関係も推定されましたが、これは世の中全体の推定で、自分の返済額の見積もりには当てはまりません。
  • Bucks と Pence(2006年)の研究では、多くの持ち家の世帯は、家の値段と大まかなローンの条件をほぼ正しく答えていました。一方で、変動金利の借り手の一部、特に所得が中央値より下の人は、金利がどれだけ動きうるかを少なく見積もるか、知りませんでした。米国の2001年の調べです。

日本でも、住宅金融支援機構の調べでは、住宅ローンで家を買った人の75.0%が変動型でした。金利が上がったときに返済額がどれだけ増えるかについて、「理解しているか少し不安」から「全く理解していない」までを選んだ人は、利用者で52.0%でした。米国の研究とは対象も年も違うので、この2つの数は並べて比べません。

研究の読み方

研究 調べ方 対象と人数 分かったこと 限界
甲斐・川田(2014年) 公的な統計の分析と、ヒアリングの事例分析(観察) 福岡県・大分県の住宅ローン利用世帯。数は書かれていない 変動金利・頭金なし・取得後の所得低下の事例が多い 学会の発表要旨。2県のみ。2014年時点
沓澤(2007年) 観察データの計量分析 日本の住宅ローン利用者。人数・期間は書かれていない 変動金利1%上昇で住宅の需要が約1.63%減る関係 2007年で金利の水準が今と違う。推定の値。要旨のみ
Bucks・Pence(2006年) 家計の答えと貸し手の記録の比べ合わせ(観察) 米国の持ち家の世帯(2001年) 大まかな条件は多くが正しい。変動金利の上がり幅は少なく見積もる人がいる 米国のデータ。要旨のみ
住宅金融支援機構の実態調査 インターネットのアンケート 利用者1,237件・利用予定者1,500件 金利が上がったときに返済額がどれだけ増えるかの理解に不安がある利用者が52.0% 回答した人の答えで、全体の推定ではない

自分の額で計算する表

自分の物件の価格・借入額・評価額を、各行の「自分」の欄に入れてください。例は4,000万円の物件を3,500万円借りる仮定です。

  • 物件の価格(P): 例 4,000万円 / 自分 __
  • 仲介手数料の上限(Pが400万円超)= P×3.3%+6.6万円(税込): 例 138.6万円 / 自分 __
  • 登録免許税(土地の売買)= 土地の評価額×1.5%: 例 評価額で決まる / 自分 __
  • 登録免許税(住宅用の建物の売買)= 建物の評価額×0.3%: 例 評価額で決まる / 自分 __
  • 登録免許税(抵当権の設定)= 借入額×0.1%: 例 3.5万円 / 自分 __
  • 印紙税(売買契約書)= 1,000万円超5,000万円以下は1万円、5,000万円超1億円以下は3万円: 例 1万円 / 自分 __
  • 合計 = 上の行を足す: 例 143.1万円+土地・建物の登録免許税 / 自分 __

式の例: 仲介手数料の上限は 4,000万円×3.3%+6.6万円=132万円+6.6万円=138.6万円です。税率と期限は現行の条文で確かめた値です。

次に、出た総額と返済額を国の平均と比べます。

比べる物 自分の数字の出し方 比べる平均
年収倍率 所要資金÷世帯年収 建て方別の表の倍率(4.80倍〜7.16倍)
総返済負担率 毎月の予定返済額÷世帯月収 平均22.8%(土地付注文住宅は26.4%)
金利が上がった場合の総返済負担率 借入先が示す金利上昇時の毎月の返済額÷世帯月収 上の行の自分の数字と比べ、どれだけ上がるかを見る

式の例: 中古戸建の平均なら、2,783万円÷580万円=4.80倍です。3行目は、研究の節で見た「金利の上がり幅を少なく見積もりやすい」点を試算に入れるための行です。

よくある質問

家の購入費用の平均と目安は、建て方ごとにいくら?

建て方別の表のとおり、どの建て方でも平均が中央値より高く出ています。目安を置くときは、平均と中央値の両方を見てください。

年収いくらまでなら借りてよい?

「ここまでなら安全」という線は、国の統計からは決められません。自分の年収倍率と総返済負担率を出し、平均の22.8%や建て方別の倍率と比べる方法をおすすめします。

親からの贈与は、いくらまで税がかからない?

省エネなどの住宅は1,000万円まで、それ以外の住宅は500万円までです。今の条文では、令和8年12月31日までの贈与が対象です。延長されるかどうかは、今の条文からはわかりません。

住宅を買うお金の贈与で税がかからないかを、年齢・所得・贈与の時期・住む時期・限度額の5点で確かめる表
贈与の非課税の確かめ

中古の家だと、費用と自己資金はどう違う?

中古戸建は、平均の所要資金も年収倍率も、6つの建て方の中で最も低い数字でした。自己資金比率は、新築の分譲戸建より高く出ています。

初期費用の内訳は何?

仲介手数料・登録免許税・印紙税が、価格に足す主な費用です。それぞれの式は「自分の額で計算する表」にまとめています。

次に読む

建て方で費用の物差しが変わります。マンションか一戸建てかを家族で決めきれていない人は、相談の前に確かめる点をこちらで整理しています。

費用が見えたら、次はいつまでに何を決めるかです。一戸建ての場合の期間は、こちらで段階ごとに逆算しています。

このサイトで次に調べる候補: 賃貸の初期費用の内訳と仲介手数料(家を買う前に賃貸の費用も比べたい人向け)

出典

この記事の数字と事実の出どころは、下の一覧にまとめています。

  1. 甲斐彩香・川田菜穂子(2014)「家計における住居費負担と住宅ローンのリスク―住宅ローン利用世帯の実態分析から」一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集 66回大会. https://doi.org/10.11428/kasei.66.0_123
  2. 沓澤隆司(2007)「住宅ローン選択と住宅需要の推定:危険回避度と金利の影響」日本不動産学会誌 21巻1号. https://doi.org/10.5736/jares1985.21.94
  3. Bucks, B. & Pence, K.(2006)"Do Homeowners Know Their House Values and Mortgage Terms?" Federal Reserve Board, Finance and Economics Discussion Series 2006-03. https://www.federalreserve.gov/pubs/feds/2006/200603/200603abs.html
  4. 住宅金融支援機構『2025年度〔フラット35〕利用者調査』(概要)2025年度. https://www.jhf.go.jp/files/topics/4941_ext_99_0.pdf
  5. 住宅金融支援機構『2025年度〔フラット35〕利用者調査』(集計表)2025年度. https://www.jhf.go.jp/files/topics/4941_ext_99_1.pdf
  6. 国土交通省『令和7年度住宅市場動向調査』(報告書)令和7年度. https://www.mlit.go.jp/report/press/content/002012180.pdf
  7. 国土交通省『令和7年度住宅市場動向調査』(概要)令和7年度. https://www.mlit.go.jp/report/press/content/002012489.pdf
  8. 住宅金融支援機構『住宅ローン利用者の実態調査(2026年1月調査)』2026年. https://www.jhf.go.jp/files/topics/4955_ext_99_4.pdf
  9. 租税特別措置法(第70条の2・第72条・第73条・第75条・第91条). https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/332AC0000000026?elm=MainProvision-Article_72&response_format=xml
  10. 国土交通省「空き家等に係る媒介報酬規制の見直し」. https://www.mlit.go.jp/tochi_fudousan_kensetsugyo/const/content/001749923.pdf
  11. 法務省「登録免許税の計算方法」. https://www.moj.go.jp/content/001397801.pdf

この記事は、AI で下書きし、公式の資料と論文で確かめてから公開しています。

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