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一戸建ての家探しの期間を段階で逆算:建築確認は35日以内・国の統計も

一戸建ての家探しの期間を段階で逆算:建築確認は35日以内・国の統計も
2026-10-20 公開・2026-10-21 更新

この記事の要点

  • 一戸建ての家探しの期間は、建売・注文・中古で時間のかかる段階が違います。そのため、1つの月数ではなく、法令で決まった日数と段階ごとの統計から逆算して見積もります。
  • 法令で日数が決まっているのは建築確認です。申請の受理から35日以内で、延長は35日の範囲内です。未完成の建売は、確認の後でないと広告できません。
  • LIFULL HOME'S「新築一戸建てのスケジュール」の全体の目安は、建売が約4~6ヶ月、注文住宅が「約8ヶ月~1年半」です。ところが、同じページの注文住宅の段階ごとの目安を順に足すと10〜22か月になり、全体の目安と合わないのは、調べて分かった意外な点です。
  • 注文住宅の敷地を「1年前」に取得したと答えた世帯は、全国で60.6%でした。分譲建売・分譲マンションでは、情報を集めた期間が長い人ほど満足度が高い関係がありました。中古では見られませんでした(新倉ほか 2020・観察研究)。
この記事の目次(9)
  1. 結論:一戸建ての家探しの期間は、決まった月数ではなく段階から逆算する
  2. 仕組み:建売・注文・中古で、時間のかかる段階が違う
  3. データで見る:一戸建てを買う手前の段階
  4. 研究で分かっていること
  5. よそに無い物:法令の日数と「目安」を分けた逆算の表
  6. 自分の入居時期から逆算する表
  7. よくある質問
  8. 次に読む
  9. 出典

夫婦でマンションか一戸建てかの意見が割れたまま、相談の予約をしてよいかを考えた記事: マンションか一戸建てか、夫婦で意見が割れたまま住まいの窓口を予約していいのか

結論:一戸建ての家探しの期間は、決まった月数ではなく段階から逆算する

一戸建ての家探しの期間は、「何か月」と1つの数字で決まるものではありません。法令で日数が決まっているのは建築確認で、申請の受理から35日以内です。

注文住宅では、敷地を「1年前」に取得したと答えた世帯が全国で60.6%、新築の世帯では68.2%でした。土地の段階を先に置いて、そこから逆算するのが目安になります。

国土交通省『令和7年度住宅市場動向調査 報告書』令和7年度の「3.注文住宅に関する結果」の切り抜き。60.6の所を赤い枠で囲んでいます。
出典: 国土交通省『令和7年度住宅市場動向調査 報告書』令和7年度(2026-10-21 撮影)

長く探した人ほど満足度が高い関係は、分譲建売・分譲マンションでは見られ、中古では見られませんでした。観察研究なので、長く探したことが満足度を上げたのかどうかは分かりません。

仕組み:建売・注文・中古で、時間のかかる段階が違う

建築確認は2階建てなら35日以内

建築確認とは、建てる前に、計画が建築の決まりに合っているかを建築主事等が審査する手続きです。合っていれば「確認済証」という書類が出ます。

2階建ての一戸建ては、建築基準法 第6条第1項第2号の「二以上の階数を有し」の建物に当たります。第2号の建物は、申請の受理から35日以内に審査して確認済証を出すと決まっています。

同じ第4項で、第3号に当たる建物は7日以内です。号によって日数が違うので、建てる家がどれに当たるかを先に確かめます。第6項には「三十五日の範囲内において、第四項の期間を延長することができる」とあります。

未完成の建売は、確認の後でないと広告に出ない

宅地建物取引業法 第33条は、工事が終わる前の建物について、建築確認などの後でなければ広告をしてはならないと定めています。つまり、未完成の建売が広告に出るのは確認の後です。

この条文は「いつから広告に出せるか」の目印です。家探しの期間の長さを示すものではありません。

この記事で使う「情報収集期間」の意味

後で紹介する新倉ほか(2020年)の「情報収集期間」は、家を買った本人が、住宅の情報を集めていた期間を月で思い出して答えた値です。記録から測った期間ではありません。

建築確認の申請から35日以内に確認済証が出て、未完成の建売はその後に広告できる流れを示した図
法令で決まった段階

データで見る:一戸建てを買う手前の段階

ここで使う国土交通省『令和7年度住宅市場動向調査』は、令和7年9月1日〜12月9日に行われた調査です。注文住宅の調査地域は全国、そのほかの住宅は三大都市圏です。

注文住宅の敷地は「1年前」の取得が多い

敷地を購入・相続・贈与で取得した世帯では、全国、三大都市圏ともに「1年前」が最も多く、それぞれ60.6%、53.5%でした。工事の種類で分けると、新築の世帯は「1年前」が68.2%、建て替えの世帯は「6年以上前」が78.7%でした。

ここでの数字は、調査で「1年前」と答えた世帯の割合です。建て替えは、すでに持っている土地に建てる場合が多いと読めます。

注文住宅の敷地を1年前に取得した世帯が全国60.6%、三大都市圏53.5%、新築世帯68.2%で、建て替え世帯は6年以上前が78.7%であることを示した図
注文住宅の敷地の取得時期

何と比べて買ったか

注文住宅を取得した世帯は「新築一戸建て(分譲・建売)」と比べた世帯が多くなりました。分譲戸建の世帯は「新築一戸建て(注文)」と、中古戸建の世帯は「新築一戸建て(分譲・建売)」と比べた世帯が多くなりました(国土交通省『令和7年度住宅市場動向調査』・同じ種類の住宅との比較を除く)。

一方、注文住宅の世帯のうち「注文住宅以外は検討していない」は、全国で41.6%、三大都市圏で43.3%でした。この選択肢は令和7年度から加わったものです。

分譲戸建の世帯が希望順位を最も高くした住宅は「新築一戸建て(分譲・建売)」で52.9%、次いで「新築一戸建て(注文)」が35.5%でした。

何で探したか

住宅を探した方法は、分譲戸建の世帯も分譲集合住宅の世帯も「インターネット」が最も多く、それぞれ68.1%、75.9%でした。次いで「不動産業者」が、それぞれ40.6%、25.6%でした。

令和7年度に分譲戸建の世帯はインターネット68.1%と不動産業者40.6%、分譲集合住宅の世帯はインターネット75.9%と不動産業者25.6%で探したことを比べた図
住宅を探した方法

首都圏の中古一戸建ての市場の大きさ

首都圏の中古戸建住宅は、2026年4〜6月期の成約件数が5,693件、新規登録件数が19,546件、在庫件数が22,893件でした。成約価格は4,129万円でした。

これは国の統計ではなく、国土交通大臣が指定した公益財団法人の統計です。

研究で分かっていること

分譲建売・分譲マンションでは、長く情報を集めた人ほど満足度が高い関係があった

新倉・直井・瀬古(2020年)は、日本家計パネル調査の2018年調査で持ち家を持つ全国の2,575名を対象に調べました。パネル調査とは、同じ人に繰り返し答えてもらう調査です。分析には、多くの要因の関係をまとめて推定する構造方程式モデリングを使っています。

その結果、全体と分譲建売・分譲マンションでは、情報収集期間が長い人ほど住宅満足度が高い関係がありました。中古では関係が見られませんでした。著者は、中古住宅市場は流動性が低く、長く調べても多くの物件を比べられないためと考えています。

インターネットで探したことと満足度の正の関係は、注文住宅と中古に見られ、建売には見られませんでした(同論文の英文の要旨)。新築と中古、建売と注文で結果が分かれている点に注意が要ります。

この研究は観察研究で、因果は示していません。期間は本人が思い出して答えた値です。中古の人数は小さく、比べた物件の数は測っておらず、入居した時期もさまざまです。

インターネットを使うと、探す地域が広がる関係があった

白川・大越(2019年)がオンライン調査で調べた研究では、インターネットを使うと、売買する地域が広がる関係がありました。不動産テックは、その傾向を強めていました。

要旨だけを読んだ研究で、人数・年・地域は分かりません。期間が延びるか縮むかの根拠にはしません。

市場の需要でも、探す期間は変わる

Genesove と Han(2012年)は、複数の市場の、買い手と売り手の数年分の調査データを分析しました。需要が強いほど、買い手が市場にいる時間と見学する物件の数が少なくなる関係がありました。

探す期間は、本人の準備だけでなく市場の状況でも変わり得る、という見方の根拠です。海外の研究で、要旨だけを読んだ研究なので、日本の数字には当てはめません。

よそに無い物:法令の日数と「目安」を分けた逆算の表

段階ごとに、決まっている所と統計で分かる所を分ける

次の表は、法令で決まっている日数と、国の統計で分かる所を段階ごとに分けたものです。「―」の所は、工事会社や物件ごとに確かめる所です。

表の条件: 注文住宅か未完成の建売で、2階建ての一戸建てを建てる・買う場合

段階 法令で決まっている所 統計で分かる所
土地 ― 注文住宅の敷地は「1年前」の取得が全国60.6%、新築世帯68.2%(令和7年度住宅市場動向調査)
建築確認 受理から35日以内、延長は35日の範囲内(建築基準法 第6条第4項・第6項) ―
建売の広告 確認の後でないと広告できない(宅地建物取引業法 第33条) ―
工事 ― ―

住宅情報サイトの段階ごとの目安を足すと

LIFULL HOME'S の「新築一戸建てのスケジュール」のページは、STEP1〜5の段階ごとに目安の月数を示しています。注文住宅の全体の目安は「約8ヶ月~1年半」です(建売は約4~6ヶ月)。

計算の条件: 注文住宅のSTEP1〜5が重ならず、順に進むとした場合

式 合計
下限 1 + 3 + 1 + 4 + 1 10か月
上限 6 + 6 + 3 + 6 + 1 22か月

段階ごとの目安を足すと10〜22か月になり、注文住宅の全体の目安「約8ヶ月~1年半」とは合いません。段階が重なって進めば、合計はこれより短くなります。目安を使うときは、段階を順に足した数字なのか、重ねた数字なのかを確かめると、逆算がずれにくくなります。

首都圏の中古一戸建ての市場の大きさ

計算の条件: 首都圏で中古一戸建てを探す場合(東日本レインズ 2026年4~6月期)

式 結果
在庫件数 ÷ 成約件数 22,893 ÷ 5,693 約4.0
新規登録件数 ÷ 成約件数 19,546 ÷ 5,693 約3.4

在庫件数は、四半期の成約件数の約4倍でした。これは市場にある物件の多さの目安です。売れるまでの日数でも、買い手が探した期間でもありません。

一戸建ての家探しを始める前に、逆算・土地の段階・建売の広告・新築と中古の違い・市場の需要を確かめる点の一覧
探し始める前に確かめる点

自分の入居時期から逆算する表

使い方: 自分の入居したい時期と、段階ごとの見込みを右の欄に入れて、上から順に確かめます。

段階 記事で見た目安 自分の場合
入居したい時期 ―  
土地の取得(注文住宅) 敷地は「1年前」の取得が全国60.6%、新築世帯68.2%  
建築確認(2階建て) 受理から35日以内、延長は35日の範囲内  
段階を順に足した期間(注文住宅) 10〜22か月(段階が重なれば短くなる)  
探し始める時期 入居したい時期 − 段階を順に足した期間  

式: 探し始める時期 = 入居したい時期 − 段階を順に足した月数

例: 段階ごとの目安を順に足した上限 6 + 6 + 3 + 6 + 1 = 22 か月を使うと探し始めは入居したい時期の22か月前、下限 1 + 3 + 1 + 4 + 1 = 10 か月を使うと10か月前です。

よくある質問

家探しはいつから始めればいい?

月数は1つに決まらないので、入居したい時期から段階ごとに逆算します。注文住宅では、敷地を「1年前」に取得したと答えた世帯が全国で60.6%、新築世帯で68.2%でした。建築確認は、2階建てなら受理から35日以内です。

建売・注文・中古で、比べる範囲は違う?

違いがあります。注文住宅の世帯の41.6%は、注文住宅以外は検討していませんでした(国土交通省『令和7年度住宅市場動向調査』・全国)。分譲戸建の世帯の希望順位は、分譲・建売が52.9%、注文が35.5%でした。

一戸建てを買った人は何で探した?

分譲戸建の世帯は、インターネットが68.1%、不動産業者が40.6%でした。白川・大越(2019年)の研究では、インターネットを使うと探す地域が広がる関係がありました。

長く探したほうが満足度は高い?

新倉ほか(2020年)では、分譲建売・分譲マンションで、情報収集期間が長い人ほど満足度が高い関係がありました。中古では関係が見られませんでした。観察研究なので、長く探せば満足度が上がるとまでは言えません。

次に読む

このサイトで次に調べる候補: 家 購入 費用 シミュレーション(家を買うときにかかる費用を、自分の条件で見積もりたい人向け)

出典

この記事の数字と事実の出どころは、下の一覧にまとめています。

  1. 新倉博明・直井道生・瀬古美喜(2020)「持ち家取得時の情報収集行動と住宅満足度」日本不動産学会誌 34巻3号. https://doi.org/10.5736/jares.34.3_93
  2. 白川慧一・大越利之(2019)「インターネット利用,不動産テックが住宅取引に与える影響 ―オンライン調査からの知見―」日本不動産学会誌 32巻4号. https://doi.org/10.5736/jares.32.4_130
  3. Genesove, D. & Han, L.(2012)「Search and matching in the housing market」Journal of Urban Economics 72(1). https://doi.org/10.1016/j.jue.2012.01.002
  4. 国土交通省『令和7年度住宅市場動向調査 報告書』令和7年度. https://www.mlit.go.jp/report/press/content/002012180.pdf
  5. 東日本レインズ『季報 Market Watch サマリーレポート 2026年4~6月期』2026年. https://www.reins.or.jp/pdf/trend/sf/sf_202604-06.pdf.pdf
  6. 建築基準法 第6条(e-Gov法令検索). https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/325AC0000000201?response_format=xml&elm=MainProvision-Article_6
  7. 宅地建物取引業法 第33条(e-Gov法令検索). https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/327AC1000000176?response_format=xml&elm=MainProvision-Article_33
  8. LIFULL HOME'S「新築一戸建てのスケジュール完全ガイド|購入から入居までの流れと期間の目安」2026年6月12日更新. https://www.homes.co.jp/cont/buy_kodate/buy_kodate_00958/

この記事は、AI で下書きし、公式の資料と論文で確かめてから公開しています。

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