保険の無料相談ノート保険の見直し相談を、申し込む前に確かめる

FP相談料の相場だけ見ると見落とす補助:相談料の8割(1時間8,000円まで)を補うクーポン、2025年度の配布は800件

FP相談料の相場だけ見ると見落とす補助:相談料の8割(1時間8,000円まで)を補うクーポン、2025年度の配布は800件
2026-10-22 公開・2026-10-25 更新

この記事の要点

  • FP相談料の相場は相手ごとに違い、1つに決まりません。そのかわり、1時間1万円の相談なら、金融経済教育推進機構(J-FLEC)のクーポンで自己負担は2,000円です。
  • 対象は、有料の個別相談を初めて使う個人です。補助は相談料の8割(1時間8,000円まで・3時間で24,000円まで)。2025年度に配られたのは800件でした。
  • 申し込みは、J-FLEC 認定アドバイザーの検索ページで相談先を選んでからです。
この記事の目次(8)
  1. FP相談料は「料金表の額−補助」で自分の負担が決まる
  2. 補助を使える人は「有料の個別相談が初めての個人」
  3. 自分の相談料で自己負担を計算する表
  4. よくある質問
  5. 参考:相談する人はまだ少ない(統計)
  6. 次に読む
  7. 研究と法律の決まり(参考)
  8. 出典

FP相談料は「料金表の額−補助」で自分の負担が決まる

自分が払う額は、相手の1時間の料金から、1時間あたり最大8,000円の補助を引いた額です。相場の数字を探すより、相手の料金表とクーポンの条件を並べる方が、自分の額に早くたどり着けます。

1時間の料金と時間ごとに、J-FLECのクーポンの補助を引いた自己負担の額を並べた図。
クーポンを使った自己負担

1時間の料金が高くなると、補助は8,000円で止まるので、自己負担は上がります。自分の料金で出すときは、下の「自分の相談料で自己負担を計算する表」を使ってください。

無料と有料のちがいは、次の3つです。

無料の相談 有料の相談(クーポンあり)
自分が払う額 0円 料金表の額−補助
相手の報酬の出どころ 保険会社から代理店に入る手数料 相談した本人
補助 なし 相談料の8割(1時間8,000円まで)

無料の方で、保険の話をしてよいか・契約しなくてよいか・担当FPの報酬のしくみを相談の前に聞けるかは、次の記事で分かります: 無料のFP相談で保険料の悩みを話してよいかを整理した記事

補助を使える人は「有料の個別相談が初めての個人」

クーポンの条件は、金融庁の2024年11月の案内のとおりです。

  • 対象: 有料の個別相談を初めて使う個人
  • 相手: J-FLEC 認定アドバイザー(J-FLEC が認めた、お金の相談の専門家)
  • 補助: 相談料の8割(1時間8,000円まで・3時間で24,000円まで)

申し込み方は、次の3つです。

  1. J-FLEC のサイトで、割引クーポンの概要と注意事項を読む
  2. J-FLEC 認定アドバイザーの検索ページで、プロフィールを見て相談先を選ぶ
  3. 選んだアドバイザーに申し込む(オンラインなら、遠くのアドバイザーにも相談できる)

相談できる例として金融庁が挙げるのは、収入と支出の見える化・資産と負債の見える化・ライフプラン表の作成・資産形成プランの検討などです。保険の見直しは、この例には入っていません。保険の話を中心にしたい人は、無料の相談とも比べてから決められます(上の表と、その下の記事)。

金融庁「J-FLECはじめてのマネープラン」割引クーポンの申込受付開始についての切り抜き。「認定アドバイザー検索ページからご依頼先を選びお申込みください」の所を赤い枠で囲んでいます。
出典: 金融庁「金融経済教育推進機構(J-FLEC)における「J-FLECはじめてのマネープラン」割引クーポンの申込受付開始について」(2026-10-25 撮影)

J-FLEC のクーポンは、まだあまり使われていません。2025年度に配られたのは800件です。クーポンが使える相手として登録されたのは407名です(クーポン対象事業者)。相談料の8割を補う仕組みなのに数が少ないのは、調べて分かった意外な点です。

J-FLECのクーポンの配布件数、クーポン対象事業者の登録数、利用者の満足度を並べた図。
J-FLECのクーポンの実績

自分の相談料で自己負担を計算する表

自分の1時間の相談料と時間を入れると、クーポンを使ったときの自己負担が出ます。例として、1時間1万円を2時間なら、補助は16,000円で自己負担は4,000円です。

1時間の相談料 時間 補助 自己負担
5,000円 1時間 4,000円 1,000円
1万円 1時間 8,000円 2,000円
1.5万円 1時間 8,000円(上限) 7,000円
1万円 3時間 24,000円(合計の上限) 6,000円
  • 1時間ごとの補助=相談料×0.8 と 8,000円 の小さい方(3時間まで・合計の上限は24,000円)
  • 自己負担=相談料の合計−補助の合計
  • ※表の相談料は計算の例で、相場の数字ではありません。

払う前に、次の5点を確かめておくと、出した額と実際の負担がずれにくくなります。

FPの相談料を払う前に、お金の出どころ・クーポンの条件・料金・税理士かどうか・意向の確認を確かめるチェックリスト。
払う前に確かめる5点

クーポンを使える相手は、J-FLEC 認定アドバイザーの検索ページで探せます。申込みの案内の元は、金融庁のクーポン申込受付の案内です。

よくある質問

税金の個別の相談は FP にできる?

相手が税理士でなければ、税理士業務は頼めません。税理士法は、税理士や税理士法人でない者が税理士業務を行うことを禁じています。たとえば生命保険料控除の計算を頼むなら、相手が税理士かどうかを先に確かめてください。

控除の額の目安を自分で出したいときは、こちらの記事が使えます: 生命保険料控除の額を計算ツールで出す記事

手数料で成り立つ形のほかに、無料で FP に相談できる場はありますか

日本 FP 協会は、協会が認定する FP が相談員となる、無料で50分間の対面相談を行っていました。2023年度の相談は731件で、テーマが保険の物は169件(5位)でした。今の受付の有無は、協会の公式で確かめてください。

参考:相談する人はまだ少ない(統計)

保険に入った世帯の約7割は、ほかと比べずに入っています。だから、入る前に相談する意味があります。

  • 入るときに「特に比較はしなかった」: 69.7%(前回67.7%)
  • 世帯で年に払う生命保険の保険料の平均: 35.3万円(前回37.1万円)。1時間1万円の相談料は、この約2.8%です
  • 入った経路が「生命保険会社の営業職員」: 56.7%
  • 入った経路が「保険代理店の窓口や営業職員」: 15.7%

数字は、生命保険文化センターの2024年度の調査(2人以上の世帯4,000)です。69.7%は、直近の契約を2019年以降に結んだ民間の生命保険(かんぽ生命を除く)の加入世帯の答えです。

お金の商品を選ぶ時に専門家へ相談する人は、2019年も2022年も5.5%で、少ないままです。窓口で販売員の説明を聞く人(21.5%)の約4分の1です。数字は、金融広報中央委員会が2022年に18〜79歳の30,000人に聞いた結果です(3つまで選ぶ質問)。

金融商品を選ぶときに情報を得る機会の割合を、2022年と2019年で並べた表。専門家・アドバイザーへの相談はどちらも5.5%。
商品を選ぶ時の情報の取り方

次に読む

自己負担が分かった後に残るのは、「保険料が高いという悩みを、無料の相談でそのまま話してよいか」という問いです。その答えは次の記事にあります。

払っている保険料で生命保険料控除の額がいくらになるかは、計算ツールの記事で自分の額を出せます。

このサイトで次に調べる候補: 生命保険料控除の計算と住民税(住民税がいくら変わるかを知りたい人向け)

研究と法律の決まり(参考)

自己負担の出し方とクーポンの使い方は、ここまでで分かります。研究や法律の決まりを確かめたい人だけ開いてください。

保険を勧める側の決まり(押すと開く)

保険業法は、保険を勧める側に、客の希望(意向)を聞いて、それに合う契約を提案し、内容を説明することを求めています。あわせて、希望と契約の内容が合っているかを客が確かめる機会を設けることも求めています。

金融庁の金融研究センターの研究プロジェクトは、乗合代理店(いくつもの保険会社の商品を扱う代理店)のうち大規模な物について、ほかの代理店より重い決まりの例を挙げています。

  • 体制の整備
  • 商品の比べ方や勧め方
  • 手数料の開示
研究で分かっていること:料金の形と手数料のゆがみ(押すと開く)

阿萬ほか(2024年)の研究では、投資経験者は助言のサービスで、成功報酬型・安定運用を重んじる方針・金融機関に所属するアドバイザーを選ぶ傾向がありました。成功報酬型とは、運用の成果に応じて料金が決まる形です。資産運用の相談を考える人には当てはまりやすく、保険だけを相談したい人は調べた対象に入っていません。

Anagol ほか(2017年)の研究では、インドの生命保険の販売員は、客を装った調査で、手数料が高く客に合わない商品を多く勧めていました。手数料で成り立つ相談の偏りを考える材料にはなりますが、日本の代理店や FP にそのまま当てはまるとは言えません。

研究の読み方

阿萬ほか(2024年)

  • 分かったこと: 成功報酬型の料金・安定運用重視・金融機関所属のアドバイザーを選ぶ傾向があった(関係を見ただけで、原因かは分からない)。2022年3月のウェブのアンケートで、日本の20〜79歳の投資経験者3,356人に、選択肢を比べて選んでもらう形で調べた
  • 限界: 投資経験者だけが対象で、調査会社のモニターなので偏りがありうる。時間あたりの料金は聞いていない

Anagol ほか(2017年)

  • 分かったこと: 客を装った調査と自然実験(制度の変わり目を使って前後を比べる方法)で、手数料の高い、客に合わない商品を多く勧めた。知識の無い客の思い込みが間違っていても合わせた。ある商品だけ手数料の開示を義務づけると、開示の要らない手数料の高い商品を勧めるようになった(関係を見ただけで、原因かは分からない)。インドの生命保険の販売員が対象
  • 限界: インドの市場の結果で、人数と時期は要旨に書かれていない。読んだのは要旨だけ

出典

この記事の数字と事実の出どころは、下の一覧にまとめています。

  1. 阿萬弘行・宍倉学・春日教測(2024)「資産運用へのファイナンシャル・アドバイスに対する個人の選好分析」経済政策ジャーナル 20(2), pp.1–21. https://www.jstage.jst.go.jp/article/jeps/20/2/20_1/_article/-char/ja
  2. Anagol, S., Cole, S., Sarkar, S.(2017)"Understanding the Advice of Commissions-Motivated Agents: Evidence from the Indian Life Insurance Market" Review of Economics and Statistics 99(1), pp.1–15. https://ideas.repec.org/a/tpr/restat/v99y2017i1p1-15.html
  3. 金融広報中央委員会『金融リテラシー調査』2022年. https://www.shiruporuto.jp/public/data/survey/literacy_chosa/2022/pdf/22literacyr.pdf
  4. 生命保険文化センター『生命保険に関する全国実態調査』2024年度. https://jili.or.jp/files/research/zenkokujittai/pdf/r6/2024honshiall.pdf
  5. J-FLEC「活動状況」(消費者委員会 資料1-4・2026年7月24日). https://www.cao.go.jp/consumer/iinkai/2026/496/doc/20260724_shiryou1-4.pdf
  6. 日本FP協会 ニュースリリース(2024年7月10日). https://kyodonewsprwire.jp/prwfile/release/M103734/202407083252/_prw_PR1fl_0E0i9QsC.pdf
  7. 金融庁「金融経済教育推進機構(J-FLEC)における「J-FLECはじめてのマネープラン」割引クーポンの申込受付開始について」. https://www.fsa.go.jp/news/r6/sonota/20241126-3/20241126-3.html
  8. 税理士法. https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC1000000237
  9. 保険業法. https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105
  10. 金融庁 金融研究センター「主要国における大規模な乗合代理店に関する制度の現状」. https://www.fsa.go.jp/frtc/kenkyu/project/2023project-11.pdf

この記事は、AI で下書きし、公式の資料と論文で確かめてから公開しています。

「保険の無料相談ノート」の記事をすべて見る(5 本)→

スポンサーリンク